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◆FGluHzUld2 № タイトル 作者 登場人物 027 ただ陽の輝きの先に未来が待っていると信じて ◆FGluHzUld2 多田李衣菜、日野茜 041 ドロリ濃厚ミックスフルーツ味~期間限定:銀のアイドル100%~ ◆FGluHzUld2 輿水幸子、星輝子、神崎蘭子 登場させた人物 輿水幸子 多田李衣菜、神崎蘭子 日野茜、星輝子 ★(2回)、★★(3回)、★★★(4回)、★★★★(5回) コメント 内容、文体共にロックでパワフルな書き手。とにかくガンガン行こうぜなノリで書いていく。ロックな精神の現れか041話では地の文までとんでもないことに -- 名無しさん (2012-11-21 00 13 07) 名前 コメント ▲上へ戻る
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Happy! Happy!! Happy!!! ◆yX/9K6uV4E 「肇ちゃんってさークソ真面目だよねぇ」 「は、はぁ……それはどういう意味でしょう」 「あ、おっちゃーん、ジンジャーエールお替り宜しく」 「あ、私もバニラオレお願いしますね」 「美波ちゃんはお酒じゃないの?」 「そういきたいんですけど……私も一応未成年ですし」 こ洒落たダーツバーで、私――藤原肇は同じアイドルの仲間達とご飯を食べていました。 本当にお洒落なところで、こんな幼い私がいていいのかと少しドキドキしてしまいます。 そんな私を気楽そうに見つめるのが塩見周子さん。 その隣で微笑んでいたのが新田美波さん。 二人とも私と同じプロデューサーにプロデュースされているアイドルです。 一緒にやってきて、結構仲もいいんです。 「いや、もっと肩肘張らなくてもいいんじゃないかなーって」 「……はぁ」 「真面目すぎるけど、視野狭くなっちゃうよーって」 「周子さんは気楽過ぎると思いますけどね」 「げっ……美波ちゃん藪蛇……」 ……真面目、すぎるんでしょうか。 私は、私らしくのつもりでいたつもりなんですが。 深く考えようとして、結局上手く考えが纏まらない。 よく解からなくなって、私は自分の抹茶オレを啜った。 甘くて苦い、不思議な味だった。 「だーかーらー、そう難しく考えるのがよくないって事よん」 そんな私に周子さんは微笑む。 手に持ったジンジャーエールを一気に飲み干して。 立ち上がって、ダーツを一本持つ。 その姿は、凛としていて、まるで妖精のよう。 「こう、力を抜いて……さ、よっと」 そうして、放れた矢は、まっすぐ的の真ん中を射抜いた。 柔らかくて、けれど綺麗な軌道だった。 「あるがままに、受け止めるってのも楽しいよん」 あるがままに、受け止める。 自然の流れに、身を任せるように……って事でしょうか? 気取らず、自分らしく……? 「そうですね、アイドルになって、わたしの世界はぐんと広がった気がするけど……それでも、アイドルの私という新しい私を……」 そう言いながら、美波さんも、ダーツを手にとって、そのままダーツを放つ。 「受け止めて……楽しんでますよ♪ だってワクワクして、本当楽しいっ♪」 ふわっとしながらも、真っ直ぐ中心を射抜く。 「お見事……美波ちゃんもやるね」 「いえ、それ程でも♪」 新しい自分。 自分が成りたい、アイドル。 そんなものを考えて。 そして、ふーっと思いっきり息を吐いて、思って。 力を抜いて、イメージしてみる。 そしたら、簡単に、浮かんだ気がして。 「私も……」 私は、お二人と同じようにダーツを手に取ってみる。 当てるべき的は思ったより遠いけれども、 「一番私らしい、私を、私らしく受け止めて……」 ふっと、力を抜いて、ダーツを放つ。 「イメージした私を、そのまま、表現できたら、いいな」 それは、迷うことなく、まっすぐへ―――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「……っ!?」 ドーン!と、まるで映画の中でしか聞けない爆発音を聞いて、私は我にかえる。 ボーっとしていた訳ではないが思索に耽っていたのは事実ですから。 思い出していたのは、同じく殺し合いに巻き込まれた仲間であり……大切な友達。 私にとって、大事な出来事を思い出していました。 周子さんと美波さんとのひととき。 今の私を作った大切な思い出です。 二人が名簿に書かれた時、胸がしめつけらるような気持ちに襲われました。 ただ、無事であればいい。そう願うばかりで。 「いかないと……」 だから、今の爆発も見逃す訳には行きませんでした。 其処に大切な人達が巻き込まれてるかもしれない。 夢を、願い踏みにじられるようなことになっているかもしれない。 そんなのはいけない、許してはいけない。 私はアイドルだから。 皆にも、アイドルで居て欲しいから。 だから、私は駆け出したんです。 あの時、想った事を胸に―――― ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「おっすおっす! 杏ちゃんげんきぃー?」 「あーきらり?……だるい」 「うきゃー元気ですにぃ☆ 杏ちゃんもハピハピすゆ?」 「……帰りたい」 「むーん」 「くー(寝たふりしたら帰ってくれるだろう」 「にゃは☆杏ちゃん寝てる姿もちょーカワイイ! お持ち帰りするにい☆」 「なっ……ちょ、きらり……片手で、もちあげるなぁああああ!?!?!?!?」 「どーう? きらりんぱわー☆」 「きらりんぱわー……じゃない、落ちる……ぅーーーーーーーー!?」 「うぇへへ! にょわー!」 「おろせぇえぇぇぇ」 「杏ちゃん、一緒にはぴはぴすゆ?」 「する! するから、離せ!」 「うふふ、じゃあ、このまま一緒にいるんだにい!」 「わ、解かった」 「杏ちゃん、ぎゅーーー☆」 「ぎゃ、ぎゃああああ!?」 「杏ちゃん」 「……ぜーはーぜーはー……何?」 「ぜーーったい一緒にトップアイドルなって……ずーっとハッピーよねー☆」 「……ああ、解かった解かった」 「にょわー☆」 「なったら即引退するけどね」 「むぇー!」 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「むぇ?」 どーんと大きな音がしたんだにぃ。 なんだろー、なんだろー? 何か嫌な予感がすゆー…… 杏ちゃん…………きっと寝てるんだにぃ。 ……心配だにぃ。 むー! そんな気分じゃ、駄目なの! もっと、ハピハピすゆー☆ きらりんがハッピーなら、きっと皆ハピハピ! うぇへへ……それなら、きらりん頑張っちゃう☆ よーっし! なら、その現場まで、きらりんふるぱわー! にょ、にょ、にょわーー☆ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ――ちりんちりーん☆ 「急がないと……!」 ―――にょわー自転車とーまーらーなーい☆ 「もし生きてる人が居るなら……」 ――――うぇへへ……にょわ! 「うん……いそが……」 ――――あーーーぶーーーーなーーーい! 「えっ……!?」 どーーーーーーーーーん☆ 【藤原肇 死 「じゃないです!」 ………………失礼しました】 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 「いいですか、きらりさん! 貴方はもう……」 「……にょわ」 「聞いてますか!」 「ふぁい……」 ………………本当死ぬかと思いました。 猛スピードで自転車が突っ込んでくるのは恐怖です。 寸前で避けられたものの……。 あ、さっきの衝突音はきらりさんが電信柱にぶつかった音です。 幸いきらりさんも自転車も大丈夫でしたが。 とはいえ、怖かったのは事実なので、大説教です。 彼女が諸星きらりだった事は知っていたので。 ……まあ、知らない人はいないでしょう。 あのインパクトですし。 「くどくどくどくど……」 「む、むーん……」 自己紹介も程ほどに愚痴とも言えない説教していました。 だって、スピード出しすぎであり得ない。 ぶつかったらただ事じゃない。 死んでしまうかもしれない。 そんな駄目です。 そんなよくないです。 「も、もう、怖かったんです……から……」 ぽろっと雫がこぼれちゃい……ました。 だって、怖かったんですから。 死ぬ時は、きっと怖いんだなって、思っちゃいました。 皆、どんなに覚悟しても、きっと怖いんだ。 震えが、止まらない。 でも、皆、そんな震えを抱えて、生きてるんだと、思いました。 「………………御免ねぇ」 「……え、きらりさん?」 そして、そっと、大きな温もりに包まれました。 すっぽりと。 私は、きらりさんに抱かれてました。 凄い温かくて。 「きらりん、気をつけるにぃ……だから、泣くの、やめるにぃ」 「きらりさん……」 「肇ちゃんも、ハピハピすゆー?」 「えっ……?」 ハピハピ? 何か、ふあっとした言葉でした。 不思議な、柔らかさがある。 「笑って、きらりんも、ハピハピ☆」 「はぴ……はぴ?」 「肇ちゃんもだにぃ!」 「ハピハピ……」 「そう、きらりんも、ハピハピ☆ 肇ちゃんも、ハピハピ☆ みんなもハピハピ☆」 そしたらねと、きらりさんはいって。 「みんな、きっと、ハッピーだにい!」 きらりさんが笑って、幸せになって。 私が笑って、幸せになって。 皆が笑って、幸せになって。 そしたら、世界のみんなが、幸せ。 彼女は、笑ってそんなことを言う。 だから、私も笑って。 「そうですね……ハピハピです」 そしたら、何か、恐怖が薄れたんです。 不思議ですね。 これが、諸星きらりさんの魅力……なんでしょうか。 私も、笑えてました。 「うぇへへ……きらりん、どーん!としたの向かったんだけど、肇ちゃんもー?」 「はい……気になって」 「……一緒にいくー?」 「いいんですか?」 「おっすおっす、みんなでハピハピだにぃ☆」 「……そうですね、よろしくお願いします」 どうやら、向かう方向も一緒のようだ。 なら、一緒に行きたい。 この、不思議な輝きを放つ少女に。 そう、思ったから。 「じゃー、出発進行! 自転車にのるにぃ!」 「ふ、ふたりのりですか!?」 「いいから、いいから☆ ごーごー!」 「ってきゃーー!?」 そして、ほぼ、強引に出発する事になったけど。 私は笑ってて。 これが、きらりさんの言う事かなと思って。 ――――ハピハピ ……なんて、思っちゃいました。 【C-6/一日目 黎明】 【藤原肇】 【装備:ライオットシールド】 【所持品:基本支給品一式×1、アルバム】 【状態:健康、決意】 【思考・行動】 基本方針:殺し合いを回避するために出来ることを探す 1:きらりさんと行動。 2:アイドルを殺すことは、自分自身を殺すこと 3:プロデューサーを危険に晒さないためにも、慎重に…… ※塩見周子、新田美波と同じPです 【諸星きらり】 【装備:折りたたみ自転車】 【所持品:基本支給品一式×1、くまのぬいぐるみ(時限爆弾内蔵)、不明支給品×1】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:杏ちゃんが心配だから杏ちゃんを探す☆ 1:きゃほーい! 肇ちゃんと自転車で爆発の方向までまできらりんだっしゅ☆ 前:今を生きること 投下順に読む 次:彼女たちが探すシックスフォールド 前:今を生きること 時系列順に読む 次:盲目のお姫様と迷子の子羊 前:眠る少女に、目醒めの夢を。 藤原肇 次:彼女たちは袖触れ合うテンパーソン 前:悪者とプリンセスのお友達なカンケイ 諸星きらり ▲上へ戻る
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彷徨い続けるフロンティア ◆j1Wv59wPk2 雨の音が、途切れる事なく流れ続ける。 一人の女性がその中心で、雨を全身に浴びながら立っている。 雨の降り続けるなかで、女性の体は―で濡れていて。 その足元には草に隠れるように――― ――もう動かない、死体があった。 * * * 『最期まで、頑張りなさい』 響き続けた女性の声が途切れ、辺りは静寂に包まれる。 そんな空間の中で、少女は一人立ち止まっていた。 「……………」 少女――緒方智絵里の頭の中では、多くの言葉が反芻していた。 みんな、太陽なんだから。その言葉を遺していった少女。 我侭ね、子供の考えよ。その言葉で夢を一蹴した人。 華麗に、救うのが『ヒーロー』というものだ。その言葉と共に身を呈して守ってくれた子。 そして、看取った少女の、幸せな夢。 ナターリアという名前。五十嵐響子という名前。南条光という名前。 それらは全て、彼女がさっきの女性の言葉から聞いた名前だった。そして、その放送で呼ばれる事の意味を智絵里は深く知っている。 分かっていた事だ。二人はその瞬間を目撃していたし、もう一人も長くは持たないであろう嫌でも理解できていた。 だから、意外だとか驚きだとかそういう感情は全くなくて。事実は、普通に受け入れた。 ただ、『死んでしまった』という事が。もう二度と想いを交わせない事が―――どうしようもなく哀しい。 「………っ」 やっぱり、こんな気持ちはここで断ち切らなきゃだめだ。智絵里はそう、改めて決意する。 哀しみは、止めなくちゃいけない。 人には人の、それぞれの確かな想いがある。大切な人がいる。譲れないものがある。 それは決して、こんな所で踏みにじられたらいけないものだから。 他の誰かが、同じような気持ちを感じてしまわないように。明るく、幸せな夢にするために。 その為に智絵里は、この殺し合いを止める。 間違っている人達を、変えてみせる。和久井留美のような、『冷たく哀しい夢』を。 (でも………今のままじゃ駄目、ですよね) 今からでも戻れば、あるいは和久井留美を探し出せるかもしれない。 だが、例え見つけられたとしてもそこからどうする。彼女を前にして、智絵里に何ができる。 結論から言ってしまえば、どうする事もできないだろう。 今の智絵里に、和久井留美の夢を変えられる程の力は無い。それほどまでに彼女は暗く、重い。 なら、どうすればいい。 足りないものがある、伝えられないものがある。それを伝えて、夢を変えてみせるには、どうすれば。 決まっている。その『夢』の力を、証明すればいい。 この悪夢の中でもまだ、沢山の人が。沢山のアイドルがいる筈だ。 そして、まだ多くのアイドルが心に太陽を持っている。 全ては仮定でしかないけど、それでもそう思えるだけの人達を智絵里は見てきた。 アイドルは、決して一人じゃない。同じ想いを持つアイドルは、必ずいるはず。 生きている皆で、決して諦めずに。 この夢は、決して絵空事なんかじゃない。 それを、証明してみせる。 『アイドル』としての緒方智絵里を証明してみせて、そしてまた出会えた時に……絶対に、変えてみせる。 それが、飛行場から立ち去る智絵里の決意だった。 * * * 「ふぅ………」 額に浮き出る汗をぬぐい、足を進める。 今彼女は、道ならざる程荒れた場所を進んでいた。 飛行場から南へ、わざわざ本来のびていた道とは別の方向へ進む。 大きな理由としては、さっき聞いた放送にある。 禁止エリア――入ってしまえば、首に巻かれた爆弾が爆発してしまうらしい、そんな場所の一つに『C-2』が指定された。 それは、智絵里の居た『D-3』のすぐ近く。更に言えば、飛行場からのびていた道の先にあるエリアだった。 今から二時間後に、道の先が封鎖されてしまう。 踏み出そうとした一歩をいきなり邪魔されたような気持ちになったが、他にも道はある。 そもそも北西の道は既に探索済みだ。新たに誰かが来ている可能性もあるとはいえ、まだ探してない場所を見ていく方が効率的に思えた。 だから彼女は、大事をとって別の場所へと進んだ。今まで行った事の無い、南の方角へと。 (そろそろ、見えてくるかな……) 斜面はあまり急ではなかったが、それでも山を登る行為は確実に智絵里の体力を奪う。 それでも、今ここで足を止めるわけにはいかない。 北の他に近くにある名前つきの施設は、この先にある。 山の頂上付近にある天文台と、その近くにある温泉。 冷静に考えると地理条件があまり良くなく、人がいるかと言われると少し厳しい。 だがそれは、今彼女達がいる状況で考えれば少し変わってくるだろう。 今智絵里が望んでいるのは、人と出会う事だ。 だが、他の参加者達も同じように行動しているかと言われれば、多分違う。 ここは、殺し合いの場だ。 例えば人があまり来なさそうな場所で、怯えて隠れている……なんて可能性は否定できない。 智絵里が今探しているのは、正にそんな人だ。 この場所で、未だ哀しい夢に囚われていない人。その輝きを、穢していない人。 そんな人との合流して、協力することができれば、この胸の中にある夢は、形になっていく。 そう思っていたからこそ、智絵里は躊躇する事なく山を登り続けていた。 「はぁ……」 一体、どれほど歩き続けただろう。 たった独りでこれほど歩いた事は、もしかしたら初めてかもしれない。 最近の彼女には、いつだって隣に誰かが居た。 だから、歩く時もいつも隣に誰かが―――― 「…………っ」 違う。 歩く時に隣に誰かがいたんじゃない。 緒方智絵里という少女は、誰かがいないと歩けなかった。 彼女がこの場所に連れてこられて、一人で何をしただろう。 殺す――と思っても、結局誰も殺せず、ここまできた。 勿論、殺せなかったのは結果的に良い事なのは違いないが、それでも彼女は独りでは一歩すら踏み出せなかった。 それに、今の彼女の気持ちだって、沢山の人の生き様を見てやっと芽生えたものだ。 結局、彼女は独りでは何もできなかった。それは、否定しようのない事実だ。 今までだって、たくさんの迷惑をかけてきた。 逃げ続けてきて、あの人にも、他の人にも迷惑をかけてきた。 そんな少女がアイドルとして成長したのは、いつだって見捨てずにいてくれた人がいたから。 彼女の歩いてきた道は、一人では歩けないほど、不安定だった。 少女は今、初めてたった独りで歩く。 頼れる人も、逃げ出した自分を追ってくる人も、隣を歩く人さえも、ここには居ない。 全て、智絵里自身が決めなくちゃいけない。 今まで通りでは駄目だ。これからは、成長しないといけない。 改めて気付いた事実を深く噛みしめて、独り歩いていく。 「あ………」 そして光景が変わり、少女は顔をあげた。 目の前には、自然の中で人の手が掛けられた場所――地図に書いてある『温泉』がそこにあった。 「…………」 智絵里は、その入り口に恐る恐る近づく。 地図には温泉としか書いていなかったが、その実しっかりとした設備があった。 つまり、その分人が隠れられるスペースは十二分にあるという事だ。 そしてその人物が、最初に彼女が予想したような人とは限らない。 誰も居ない可能性だってあるし――あるいは、いたとしても好意的な人とは限らない。 油断して、死ぬわけにはいかない。自分の身は、自分で守らないといけない。 彼女を守ってくれる人は、ここにはいないのだから。 「だ、誰かいますか………?」 入口近くに人影がない事を確認し、奥の方へ声をかける。 当初の予想通りの人がいるとするなら、敵意が無い事を証明しないといけない。 見渡した限り、人はいない。奥の方に潜んでいるのか、あるいは元から居ないのか。 そのどちらの可能性も捨てきれない以上、このまま進むしかない。 「………?」 そうして奥へと進み、恥ずかしながらも全部確認しないといけないと思い『男』の方も調べて。 一つの部屋に入った時、智絵里はあるものが目についた。 目の前にあったのは、何の変哲もない、別にあっても不自然ではないもの。 それがある事が問題じゃなくて、その状態が疑問だった。 目の前にある鏡は、粉々に割れていた。 (これ……一体誰が……) 元から割れていた可能性も、無くはない。 ここが初めから寂れていたような所なら、わざわざ直さずにそのままにしているのも頷ける。 ただ、もしもこれが他の参加者によるものなら。 (まだ、誰かいるのかも……) そう感じた智絵里は、周りを見渡す。 人の気配は全くなく、その鏡以外に誰かが居た痕跡も感じられない。 慎重に慎重を喫した人物ならあるいはいたかもしれないが、どちらにしろ確証を得られるものは何もない。 そもそも慎重に動く人が鏡なんて割るだろうか、なんて疑問も浮かばない事は無かったが、これらも全部憶測にすぎない。 ここであれこれ考えるよりも、実際に探索する以外に状況を整理する方法はなかった。 「………はぁ」 そう考えて、智絵里は溜息をつく。 この旅館は、想像していたよりも広い。 その分、探索にも随分と苦労を要するであろうことは想像に難くなかった。 だが、隅から隅まで捜さなくては意味がない。 それが自分の身を守る為でもあり、夢を叶える第一歩になるものであるはずだから。 そう思いながら、智絵里は割れた鏡の前を離れた。 * * * 「ふぅ………」 ソファのある部屋で、智絵里は一息つく。 念には念を入れた探索で、しかし誰がいたわけでもなかった。 鍵のついたもの等は確認のしようが無かったが、それ以外の部分で誰かが居た痕跡もあまり見当たらず。 とりあえずここに来た事は、結局のところ無駄足だったと言うほかなかった。 (天文台には、誰かいるのかな) このすぐ近くにも、施設はある。 ここまで登ってきたのだから、そこまで確認するのは難しい事ではない。 ただ、この山の頂上というのはこの旅館以上に足が伸びなさそうである。 あまり行くメリットが感じられないのが、正直な所だった。 まだ、山を下って学校や病院の方に行った方が人が居そうだ。 地図とにらめっこしながら、智絵里はそんな事を考えていた。 このまま山を登って天文台まで行ってみるか。 それとも山を下りて南の街、あるいは遊園地にでも向かってみるか。 少女の中では、二択。 そこまで絞り込んで、いざ決意しようとした矢先。 (あ…………) ふと、智絵里は瞼が急激に重たくなるのを感じた。 その瞬間を感じ、智絵里は強く首を横にふる。 彼女は自身が思っている以上に、心身ともに疲れていた。 なにせ、彼女は既にこの場所で18時間以上も行動している。 元々体力のある方では無い智絵里にとって、そろそろ活動限界が近づいてきていた。 (駄目……今、寝ちゃ………) ここに人はいないであろうことは既に確認している。 しかし、果たしてここで寝てもいいのだろうか。そんな思考が頭をよぎる。 新しくやってきた誰かに寝込みを襲われる可能性だってあるし、そもそも悠長にしてる暇があるのかも疑問だ。 だが、体はそんな意思とは無関係に休憩を求めていた。 今すぐにでも立たないとまずい。そう思っていても、体は全く動かない。 このまま意識を手放す事を、強く望んでいる。 駄目だ駄目だと思っていても、少女の意識はあっさりと闇へ沈んでいき―――ー ―――暗い部屋の中で、少女の寝息だけが部屋の中で聞こえていた。 * * * 夕暮れの、河原だった。 「…………?」 その中央に居た少女は、困惑した様子で辺りを見渡す。 まるで、何故自分がここにいるのか分からないように。 「―――い、おーい!」 そんな少女の耳に、呼びかけるような声が聞こえた。 その声の気付いて振り返ると、こちらへ向かって走ってくる男性の姿があった。 「…………っ!?」 その姿を見るなり、少女はびくりと体を震わせた。 信じられない、と言った様子で、男を見ていた。 「やっぱりここに居たか、探したよ。 また四つ葉のクローバーを探してたのか?」 「ぁ……――さん……なんで……?」 男の投げかける質問に答えられず、少女はただ困惑しているばかりで。 ふるふると震える姿は、元の容姿もあいまってまるで小動物のようだった。 「………? それはそうとさ、聞きたい事があるんだけど……」 「は、はい……」 その姿に首を傾げつつも、男は少女に問いかける。 少女の方もまた、ただ返事をする事だけはできた。 一体何が起こったのか全く分からないような顔で、それでも必死に理解しようとしていた。 「響子、どこにいるか知らない?」 次の言葉に、少女は頭に強い衝撃を受けたような思いになった。 「智香も唯も事務所に顔を見せてくれなくてさ……あぁ、ナターリアも来てないんだ。 彼女達が休むなんて、よっぽどな事だと思って……なんか聞いてないか?」 「ぇ……ぅ………」 男はかくも純粋な顔で智絵里に問いかける。 知っている。少女は、彼女達がどうなったのかを知っている。 正確に言えば全部を見たわけじゃないが、一人は確実に知っているし、他の人達の事も聞いている。 彼女達は……もう、戻ってこない。 二度と目の前の人には、会えない。 その事を伝えようと……いや、伝えられるはずもなく。 唇が震えて、上手く言葉にならず、血の気が引いていく。 どういえば良いのかも分からずに、ただ時間だけが過ぎていって。 「……響子ちゃん達なら、向こうにいたわよ」 その空間に、また一人の女性が現れた。 「あっ、千夏さん」 「彼女達も色々あって疲れてるから、迎えに行ってあげたら?」 「そうなんですか……一体何してたんだろう」 「本人の口から聞けばいいわ。あの子達も、あなたに逢えたら疲れなんて吹き飛ぶわよ」 ただ困惑するばかりの少女を尻目に、二人の男女は話を進めていく。 何故彼女がここにいるのか。そもそも何故あの人がここにいるのか。 一部の記憶だけがはっきりとしている少女は、理解がまるで追いついていない。 「では、行ってきます」 「えぇ……………さて、智絵里ちゃん」 暫くして、男を見送った女性が近づいてきた。 その女性は、少女の名前を呼ぶ。少女の方もまた、女性の方を深く知っていた。 「あ……千夏、さ」 なんと言えばいいのか分からず、でも何か言わないといけない。 そんな思いで口を開いて、喋ろうとした瞬間。 「ごめんなさいね」 その言葉が紡がれる前に、少女の体は地に伏せた。 「―――――――」 そんな、とも言えず。どうして、とも言えず。 言葉が血となって口から出ていく少女の姿があった。 「……これで、あと――人。もうそろそろ佳境と言った所かしら」 その姿を、水が濡らす。 あっという間に、世界は雨に包まれた。 その中心にいる女性は、そんな事おかまいなしとばかりに空を見上げる。 少女の方からは顔は見えない―――筈なのに、なぜかその姿には、哀愁のようなものを感じられた。 「もう、あの人のアイドルは私しかいない………あなたは、私が助けるわ」 どれだけ体が冷え切っても、指一本動かなくとも、光景すらぼやけて見えなくなっても。 その声だけは、なぜか鮮明に聞こえた。 決してこちらを振り向かずに立ち去る女性に、少女はただ見送ることしかできなくて。 雨の中、ただ独りだけ取り残されて。 そこで、少女の意識は途絶えた。 * * * 「…………ッ」 眠気は、吹き飛んでいた。 体中を嫌な汗が包んでいる。息も荒く、心臓も荒く高鳴っている。 自分の体を触る。どこにも傷は無いし、血で汚れているなんて事もない。 あの光景はただ、気を失ったように眠った少女が見た夢でしかなかった。 「千夏、さん」 ふと言葉に出たのは、一人の女性の名前。 あの夢の中で出てきた、あの人の担当する、智絵里以外に唯一生き残っている人で。 ――そして、夢の中で刃を向けた人。 夢の中の出来事は智絵里自身が作りだしたものであって、あの女性も、所詮は智絵里の中の存在でしかない。 しかし、だからといってあの出来事を否定する事もできなかった。 冷静で、頭脳明晰な人。彼女もまた、あの人に恋をしていた……と、思う。 だからこそ、そうとしか思えない。相川千夏はまだ、間違いなく殺し合いに乗っているだろう。 ――千夏さんは、今の私をどう思うのだろうか。 きっといつかは邂逅するであろう彼女の事を考える。 彼女もまた、和久井留美のように一蹴するのだろうか。 相川千夏は『大人』であり、物事は現実的に考える人だ。 だから、きっとこの思いを鵜呑みにはしてくれないだろう。 それでも、彼女の事だって諦めるわけにはいかない。 同じ人を想う関係でも……そんな関係だからこそ、譲る訳にはいかない。 恋をめぐる戦いは、こんな殺伐としたものじゃない。 また二人で日常に戻って、互いにあの人の事を想って。 最終的にあの人自身に決めてもらう。そういうものの、はずだ。 そこからがスタートだから。 だからこそ、こんな場所で終わりになんてさせない。させちゃいけない。 まだゴールには遠く、道はぼやけて見えなくても。 確かな気持ちだけは、この胸にあった。 外は、あの夢のように雨がぽつぽつと降り始めていた。 【F-3/一日目 夜中】 【緒方智絵里】 【装備:アイスピック ニューナンブM60(4/5)】 【所持品:基本支給品一式×1、ストロベリー・ボム×16】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:心に温かい太陽を、ヒーローのように、哀しい夢を断ち切り、皆に応援される幸せな夢に。 1:他のアイドルと出会い、『夢』を形にしていく。 2:大好きな人を、ハッピーエンドに連れて行く。 前:彼女たちの前に現れる奇跡のサーティスリー 投下順に読む 次:カナリア 前:彼女たちが盤面に数えるサーティートゥー 時系列順に読む 次:彼女たちが後もう一手のフィッシング・サーティフォー 前:ヘミソフィア 緒方智絵里 次:雨に唄えば ▲上へ戻る
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1話の衝撃からちょ~っとペースがゆるりとなってきたかしら~。 ドールハウスを脱出できてもまだまだトラウマが残るガールズ達。 サラ・ハーベイ(演:ドリー・デイヴィス)が、監禁から逃れ、実家に戻されたが、家族とのわだかまりがあり、脱走。病院で言葉を交わしたエミリー(演:シャイ・ミッチェル)の元にやってきた。しかし、サラから衝撃的な発言が。容疑者にとらわれていたアンドリュー(演:ブランドン・ジョーンズ)は、「監禁犯」ではないと言い出す。アンドリューのことをさぐろうと詮索しはじめたアイリア(演:ルーシー・ヘイル)は、アンドリューが「養子」だということを知る。プリティ・リトル・ライアーズ シーズン6 DVD 変だと思わない?サラって「監禁犯」の顔をかすかでも見てるんでしょ?じゃあ警察って似顔絵で犯人像を作成したりしないのかしら?サラは2年も監禁されていたのよ。一番手掛かりになるはずなのになぜほっておくのかしらねぇ。どんどんと長引かせるための手段なんでしょうけど。それにサラの親って失踪願いも出さないし。1度娘がいなくなってもまたいなくなってんのにじっとしてんのが変よね~。結局エミリー宅で居座ることになるし。 「チャールズ」の存在を明確にしようとアリソン(演:サーシャ・ピーターズ)に問いかけるスペンサー(演:トロイアン・ベリサリオ)。スペンサーは「チャールズ」の存在に他のガールズ以上に引っかかりを感じている様子。まぁ、マスク付きとはいえ対面していますからねぇ~。「チャールズ」は、ジェーソン(演:ドリュー・ヴァン・エイカー)より15ヵ月年上のアリソンの兄であるということを父ケン(演:ジム・アベル)から明かされる。精神異常幼児とみなされたチャールズなので、伏せられていた彼は、ガールズ達とも縁の深い「ラドリー・サナトリウム」にすぐさま入所。16歳の時に自殺し、この世を去っていることを聞かされたが、チャールズの死に疑問を持ったガールズ達とジェイソンは、チャールズの「カルテ」を探し出す。チャールズを何度か訪問していた大叔母の所有していた家を訪れ、庭にチャールズの墓を発見したガールズ達(エミリーとアイリア以外)は、チャールズがこの世を去っていたことが事実だとわかる。ますます深まるAの謎。 一方、エミリーはサラとの仲を深め中。エミリーってどうもストーリーが浅い。なんかすぐに違う方向に進んでいっちゃうのよねぇ~。彼女のストーリーは、もぉパスしちゃっているわ。 アイリアの方は、ドールハウスに監禁された時の恐怖の体験がよみがえり、再び恐怖に駆られることに。今シリーズが始まって、ロングヘアーがボブにカットされ、ピンクのメッシュをいれた(アリソン失踪時の時の髪型)状態で、登場したアイリアを不思議に思っていたんだけど、Aによるものだったのねぇ~。監禁された部屋で、目が覚めたアイリアは、髪をカットされていて、サイドテーブルには、Aのメッセージがついたメッシュ剤が。そのコトを忘れきっていたアイリアだったけれど、写真の現像中に、Aのメッセージ付きのメッシュ剤をみつけ、記憶がよみがえってくる。それまで、父ベイロン(演:チャド・ロウ)に心配に背を向けていたアイリアだったが我慢できずベイロンの前で泣き崩れてしまう。 記憶のよみがえりは、今回スペンサーにも大きく影響してきた。まったくとして眠れないスペンサーは、エゾラ(演:イアン・ハーディング)のコーヒー店「ブリュー」で、新人サブリナ(演:ルル・ブルッド)が、コーヒーを落下したことをきっかけに、忘れていた記憶がよみがえる。その記憶とは、監禁された部屋で意識を取り戻したスペンサーは血まみれ状態に。その記憶が出てきてからも、眠れない夜と闘うスペンサーは、薬常用者のサブリナに、気持ちを鎮静するものをこっそりと頼みこむように。 スペンサーって親に恵まれない子よねぇ。凄腕のキャリア持ちの2人親だけど、全く親子のコミュニケーションが行き届いてない。こんなに眠れなくても親に言えないのは痛いところよねぇ~。 そして、アンドリューなんだけれども、彼の容疑は白だとわかり、釈放。アンドリューの目的は、モナの死やガールズ達に起こっていることを自ら解決すれば「ヒーロー」になれるハズたったという「英雄意識」が裏目にでてしまい、アイリアにも事実と違うことを警察に言われてしまうし・・・・。まぁ「養子」だという事実もバレてしまい、本当にかわいそうな結果になってしまったワケよ・・・・。 ハナ(演:アシュリー・ベンソン)もケイレブ(演:タイラー・バックボーン)の過度の心配による不信感から距離を置くように言ってしまうし・・・プリティ・リトル・ライアーズ シーズン6 DVD
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作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 Freege(患部) 感想本文 酒は美味しい、野球は楽しい、楓さんは愛らしい。モバマスSSの3Cですね! 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 おきば 感想本文 正直野球は全然知らないんですが、でかい球場のビールと飯というのには前から興味がありました。いいなーウインナー盛りと唐揚げとビール。なんだかお祭りみたいな雰囲気なのですね。隙あらば飲んでる楓さんがかわいい。Pと飲みたかっただけ感のある彼女が次第に観戦にのめり込んでいく過程が心地いい。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 酉乍 感想本文 楓さんがとっても可愛くてお茶目です。あんた何本ビールを空にするんだよぉ!1ページが長いわけでなくスラスラと読めるので、是非お酒を片手にお読みください 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 せたか 感想本文 球場にはよく行きますが、酒が飲めないのでビールは殆ど飲んだことがない私ですが、こういう雰囲気に酔いつつ楽しく、はしゃげる野球は素晴らしいと思いました。アルモンテ復調して 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 でゅべる 感想本文 球場でのビールは何故か進んでしまうもの。そこに楓さんがいたら尚更ですよね。そしてさりげないイチャコラ、暑いのにまた暑くなってしまう…… 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 有権者のお嬢様(24) 感想本文 やりますわね!SSは「Side story」の短縮という説もありますわ。まさにそれにふさ回しい幕間劇かと。“楓「……ごめんなさい待ちきれなくて……」シュン ”叱られた子犬のようなな楓お姉様……はあ~~たまりませんわ!作者様の野球への愛情もびしびし伝わってきますわね。わたくしはまだ未成年ですので、おミルクティーしか飲めませんが、成人したあかつきには、是非ウサギさんとスタジアムでおビールを飲んでみたいですわ。そのときはエスコートしてくださいませ。ただ、ビールを飲む表現がもう少しあったほうがよかったかと思われます。Pにスタジアムで飲むビールの美味さを力説されて、楓さんは球場に言ったわけですし。ご存知のことと思いますが、冷えたビールの美味さは気温、室温の高さに比例します。描写的に楓さんは球場の熱気を初めて体感したのだと思われますので、その茹だるような熱気の中で飲むキンキンに冷えてやがるっ・・・!!ビールの美味しさは、しっかり文字を割いて表現して欲しかったところです。それではご機嫌よう。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 黒枠 感想本文 スポーツ観戦の熱気と、お酒と、美人がいれば他に何もいりませんね。思わせ振り程度と見せかけて実は本気な楓さんと、そっけないけど内心どぎまぎしてるPの組み合わせ好きです。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 ろっぴー 感想本文 まさかの神ぐu……やきうの時間だぁぁあ!屋外球場での野球観戦の楽しさが伝わってくる、楓さんが可愛い素敵な作品だと思いました。茄子さんと握手をしたからフランチャイズ球団の勝利が確定していたのか、それは関係なく球団が絶好調だったのか、ぜひ楓さんとPには別日の日程も観戦しにいって欲しいです(それをまた読みたいです) 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 sunny 感想本文 ここ最近現地での野球観戦できていないので「こんな美女と行けて羨ましい~」と言いながら読んでました。細かいネタですがチクペンのくだりが好きです。しかし楓さんの飲みっぷりの良さといったら。ついついビールに手を伸ばしたくなるお話でした。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 黒方なぎ 感想本文 さくっと読める作風がいいなと思いました。楓さんの無邪気さが可愛らしく、またPとの距離感が心地よかったです。野球に関してそこまで詳しいわけではないのですが、それでも楽しめた上、球場の雰囲気が気になるようになってしまいました。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 ラピス 感想本文 当方下戸の為、ここまでガンガン飲めるものなのだろうか、という疑問がまずあるわけですが。しかしまあ楓さんが楓さんで可愛い。プロデューサーを思う存分振り回してるんだけど、色々考えて、それなりにドキドキしてるんだろうなぁ、などと妄想が膨らみます。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 上鯖江 感想本文 場面の切り替わりをイニング数でカウントしているのは面白いポイントだと思いました。プロデューサーさんと楓さんの楽しそうなやり取りがとても微笑ましいです。いつもと違うところへ出かけて体験するのはいいことですね。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 ちゅうず 感想本文 やきうの時間だあああああ!楓さんと野球観戦という名のお酒を飲みに行くお話。応援に熱が入るのもいいけど、こうやって現地で野球をおつまみにふたりお酒を飲みながらのんびり眺めるのもいいなぁと思わされました。例えばデレマスなら友紀がこういうSSでキャスティングされそうですが、こういうところが友紀ではなくて楓さんなりの楽しみ方なんだろうなぁって。球場に入ってぱぁっと視界が開けるところ良いですよね、ぐっと感情移入しました。これは蛇足になるのかもしれないですが、自分が好きなものを誰かに伝えられて、それで楽しんでくれるって最高ですね。こうやってお酒を入り口に野球そのものの楽しさもちょっとずつ分かってくれたらなぁって思ってしまいます。なんとなくの情報で打つか打ち取られるか予測してみたりといったゲーム的な楽しさ、いわゆるヤスアキジャンプみたいな応援的な楽しさ、楓さんに手取り足取り教え込みたいです。そういえばあの一体感はライブでサイリウムを振る感じに似ているかもしれませんね。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 迷い牛 感想本文 何かにかこつけて酒を飲もうとする楓さんが楓さんらしくてとてもいいSSでした!イニング毎に話が進んでいく流れとかも好きです。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 RainMay 感想本文 野球と言えばユッキのイメージがありますが楓さんというのが面白い。成人してから球場で観戦したことはないですが父がビール飲みながら応援してたのはよく覚えてます。ただビールを飲むだけじゃなくていろんな心情やらオチも含めて、ああこれは楓さんだからよかったと思う作品でした。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 没落貴族 感想本文 私は観戦とか行ったことないのですが、読んでいて楽しそうだなーと思いました。イチャイチャしやがって。楓さんかわいい。あとビール飲みたい。 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 バナナスプリット 感想本文 Take me out to the ball game~あれを聞くだけでワクワクするのは、野球ファンのサガでしょうね。いつかメジャーのボールパークで歌いたいです。野球をある程度知っている身からすると、ニヤリとさせられる場面が多くあって楽しめました。野球に詳しくない人には、楓さんの可愛らしさでカバーするという二段構えですね。少し気になったのはセリフ回しで、なんというか、セリフのはずなのに、説明をしているような、そんな印象を受けました。例えば、「あ、当たりは良くないけど面白いとこに飛んだ!点差を詰めるタイムリーだ!」なんてセリフ、生きている間には絶対口にしないはずです。小説の中では、全部が全部実際の会話のようにする必要はないと思いますが、口に出してみて、あまりにも違和感があるセリフは、見直してみてもいいと思います。あと、本文とは全く関係ないのですが、安達はもっと評価されていい(背番号話)ゴールデングラブ常連でもおかしくないはず…… 作品番号 3 作品名 楓「Take Me Out to the Ball Game」 感想者名 狼二世 感想本文 球場だろうが楓さんが居たらたぶんどこでも楽しいですね。さあ、来いよ! どこにだって飲みに行くぜ!!
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作品番号 No.003 タイトル モバP「あまーい誘惑」 運営コメント(土倉) 背徳的だなあ……法子がまだ13歳ってトコもそうだし、寝てる隙を突くってトコもだし。こういうイケナイ行為の方が盛り上がる、というのはたぶん人の性なんでしょうね。 文章に臨場感のある作品だと思いました。情事や心情にしっかりした地の文を書いていながらも、せりふや擬音は地の文形式で見るようなものを用いて表現している。そういうちょっと特殊な形式で書かれていたので、現場の雰囲気がわかりやすく伝わるというか。盛り上がるというか(? オチがまた背徳的ですね。無邪気に可愛らしい法子と邪気まみれのプロデューサーの対比。これから彼は仕事のたびに元気に(意味深)なるんですかねえ。イケナイですねえ。 運営コメント(大山) 法子って13歳なんですよね……あの身体で。男の欲望は際限ないから仕方ないとは言え、13歳が寝てるとこは色々とまずいでしょう……。いや起きててもアウトですが。Pの行動を後押しした棟方師匠にPはお礼を言っておくように。あと法子は本当に気づいていないんですか……? 法子が悪い男に騙されないか心配になっちゃう……。 新しいコメントは下に追加されていきます。 また、ツリー構造のコメントシステムなので、 コメント横のチェックボックスにチェックを入れていたければ、 そのコメントに対して、コメントを追加・反応を返すことができます。 コメント入力中にEnterKeyを押しすぎますと、誤ったコメント投下のもとになります、 ご注意ください。 誤ったコメント投下をした際は、そのコメントにチェックを入れて、続などの一言を添えた上で ご自身の思ったコメント入力を続けられたらと思います。
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レガーロの土を集めたもの +... 特別指令:思い出のレガーロ レガーロの海岸を歩く。少し昔に戦争に巻き込まれたらしい。レガーロの街も戦地になったそうだ。 【ルカ】若き日のパーパがタロッコの力によってレガーロを守ったと言う話を聞いたことがあります。少し気になりますね。 海はいつも変わらない…… 【ルカ】レガーロの海はいつもキレイですね。 消費体力 -10 進行度 2% アモーレ(愛) カンターレ(歌) 属性:マンジャーレ(食) ファビア リリアーナ ノーノ VS 【ジョーリィ】どうした、そんなところで散歩か? クックック……。 【ジョーリィ】私か? 私は研究用のポルポを探しに来ただけだ。 【ルカ】ジョーリイに邪魔をされてしまいました。今日はもう帰りましょうか、●●。 報酬 【若きジョーリィ】★★ 自分専用ラザニア
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彼女たちのかつて、そして現在のサーティーナイン ◆John.ZZqWo “彼女”は満天の星を見上げていた。 雨雲が通り過ぎた後の夜空には無が澄み渡り、そして深く、輝く星を数え切れないほどに抱えている。 ちょうど24時間前。昨日、殺しあいが始まったばかりの時に見上げた空とそれは同一だった。 ただそれだけを見上げていればまるで昨日の夜に戻ったようで、しかしそうでないことはつい先ほどの放送が、幾人もの死者が出たという現実が否定している。 悪夢のような記憶は夢でも幻でもなく、この1日だけで何十人もの『アイドル』が死に、それ以上の哀しみが積み上げられた。 そして、――“彼女”はまだ誰も殺せてはいない。 そうしろと言われたのにも関わらず、彼女はこの1日で誰も殺すことができなかった。 今、星空を見上げる“彼女”は、 ――“悪役”だった。 @ 僅かな非常灯だけが頼りの静かで暗い図書館の中、高垣楓はひとり、窓際で夜空を見上げながら月の光を浴びていた。 「大事な人、か――」 午前0時の放送で千川ちひろは「貴女にかかっている命はひとつではない」と脅すようなことを言った。 それは人質となっているそれぞれのアイドルのプロデューサーのことだろう。殺しあいをしなければ、彼らは死ぬ。そういう意味の言葉だったはずだ。 けれど、その脅しは高垣楓には通じない。彼女の大事な人――プロデューサーはもうすでに死んでしまっているのだから。 高垣楓は、ゆえにその言葉に心を乱されることはなかったが、しかしひとりの別の少女のことを思い浮かべていた。 「愛梨ちゃん、どうしてるかな……」 十時愛梨。自らとプロデューサーを同じくする、つまりは同じくすでにプロデューサーを失っている初代シンデレラガール。 そして、この殺しあい企画の中で運営の息のかかった“悪役”ではないかと目されている少女。 彼女の立場は悪い。少なくとも2人のアイドルを殺したの確かなことだ。その動向から“悪役”と見られるのも無理はない。だが……、 高垣楓は彼女が“悪役”だとは思っていなかった。 「(あの子はそんなに器用な子じゃない。悪役をしろと言われてできる子なんかじゃない)」 殺しあうことを告げられたあの場所でプロデューサーが殺された時のことを高垣楓は思い出す。あの時の彼女の声、表情、それはまぎれもなく本物だった。 本物の恋をする少女の声で、本当に愛する人を失った少女の表情だった。 「(ただ、少し違っただけなのよね。愛梨ちゃんと私は……)」 高垣楓は自分はもう死んでいいと考えた。けれど十時愛梨は死なないと考えて、高垣楓は彼の死を認め、彼女はおそらくそれを認めなかった。 たったそれだけの話で。 なにが違ったのかというと、彼を愛していたのは同じで、彼の『アイドル』だったのも同じで、そして彼から愛されていたのは少しだけ彼女のほうが上回っていて。 そして、高垣楓は少しだけ大人で、十時愛梨は見た目のままの少女だった――なんてそんな話。 「(……愛梨ちゃんはシンデレラ。だから、この悲劇の主人公なのね)」 くすくすとおかしくて笑ってしまう。自分も彼女のようにひたむきに愛されたいと願っていれば、たった午前0時までの魔法でも叶ったろうにと。 今となってはそれが幸福だったのか不幸だったのかを知る術はないけれど、こんな醒めた目で星空を見上げてはいなかったろうと。 大人である高垣楓の中の時計はもう午前0時を過ぎて、王子様は過去で、新しい目的は未来にあった。 しかし、と高垣楓は首を傾げる。十時愛梨が“悪役”でないとすれば、だったらそれは誰なのだろうと。 友人である川島瑞樹はひとりいると言った。それもまるで確証があるかのようにはっきりと、“悪役がひとりいる”と言ったのだ。 そうすると、彼女から見れば誰が“悪役”なのかは明確なのだろうか? 「(私、かな……?)」 もし疑われているのだとすれば自分かもしれないと高垣楓は思った。なぜなら、それはあながち外れているとも言い切れないからだ。 先の更に前の放送で南条光とナターリアの名前が読み上げられた時、高垣楓は心の中で―― 「(……ざまあみろ、よ)」 そう呟いた。そして彼女らが誰に殺されたのかもわかっていた。いっしょにいたはずの和久井留美。彼女以外にはありえない。 全部わかっていてあんな提案をし、全部わかっていて二人を見殺しにした。 飛行場で和久井留美を加えて6人のアイドルが集合した時、二手に分かれようと言い出したのは高垣楓だ。 そしてまず和久井留美が残留すると決め、道明寺歌鈴を連れて出るとも決めた。 道明寺歌鈴を連れて行くと言えば矢口美羽もついてくる。そう計算した上での行動で、それは実際にそうなった。 高垣楓は彼女にとって大事な道明寺歌鈴と矢口美羽を連れて、そして南条光とナターリアを和久井留美の下に置いて逃げ出すことに成功したのだ。 「(留美ちゃん。今頃は次の獲物を探している頃かしら……? 私たちを追っては、こないでしょうね)」 大石泉にはそう言えなかったが、和久井留美が殺しあいに勝って生き延びようとしているのは高垣楓からすればそれこそ一目瞭然だった。 縄跳びに灰皿? 本当にそれが彼女に与えられた武器だったとしよう。しかし、だったら彼女はすぐに“使える”武器をどこか街中ででも探したはずだ。 あの和久井留美が縄跳びと灰皿を鞄に入れてのこのことこの島を、しかも当てもなく歩いているはずなんてありえない。 すぐに自分たちを狙って潜りこんできたのだなとわかった。 「(私、あなたたちが殺されるってわかってたわ。けれど、あたたたちは知らなかったでしょうし、まゆちゃんもそうだったのよ……?)」 南条光とナターリア。ふたりの子供をあそこに残したのは道明寺歌鈴や矢口美羽に比べて優先度が低かったからというわけではない。 高垣楓ははっきりと佐久間まゆを殺したナターリアを憎んでいた。 いや、殺しただけなら不幸な事故だと割り切れたかもしれない。けれど、あの子供たちが佐久間まゆの死を簡単に乗り越えようとしたのは許せなかった。 「(自らの行動を悔いてごめんなさいって、それで死を無駄にしないって言えば報いたことになるの? まゆちゃんは納得できたと思うの?)」 なにを持って彼女の死を無駄にしないと言えるのか。死を業として背負えるというのか。そんなのは子供たちの勝手だ。勝手に納得してるにすぎない。 佐久間まゆには関係ない。彼女たちは佐久間まゆの願いも知らない。彼女たちが死を背負っても彼女の言葉はプロデューサーには届かない。 高垣楓は許さなかった。 死を踏みつけにしていて、それでいて簡単に先に進むと、想いを背負って輝くだとか、歌うだとか、そういうことをいう子供たちが心の底から許せなかった。 「(……だから、あなたたちは同じ目に会うのよ)」 子供たちの死が放送で告げられた時、川島瑞樹はその場にいっしょにいた。 どうせなら大げさに嘆いてみればよかったかもしれない。判断を誤ったと悔いてみればよかったかもしれない。 けれど、高垣楓はそんな素振りですらあの子供たちに送るのは嫌だと、むしろ手を叩いていたずらが成功した時のように笑おうとすら思ったのだ。 そんな気持ちが川島瑞樹には透けて見えたのかもしれない。そして彼女から自分が“悪役”だと疑われているのかもしれない。 今、“悪役”と疑われている十時愛梨とプロデューサーを同じくしているのだ。彼女が疑われる理由を転用すれば自分も疑われるのはありえる話だろう。 「(あれで、釘を刺したつもりだったのかもしれないわね……)」 川島瑞樹ははっきりとみんなの前で“悪役”がいると言った。そして、たとえ“悪役”でも、もう人を殺していてもまだ仲間だと。 それは裏返して言えば、これ以上の凶行を止めるようという忠告だったのかもしれない。 高垣楓が自分が生き残るため、佐久間まゆの言葉を伝えるため、そして誓いと夢、未来のために誰かを見殺しにする可能性、そこへの忠告。 【 けれど、高垣楓は“悪役”ではない 】 「(瑞樹ちゃんの勘違い? もし、そうでないとしたら――……)」 高垣楓が可能性を探ろうと思索に没頭しようとした時、不意にその背に声がかけられた。声の主は同行していた大石泉だった。 「窓際に立っていたら危ないですよ。……いつ、外から撃たれるかわかりませんし」 「……ええ、そうだったわね」 言われて高垣楓は素直に窓際から離れる。そして彼女に首尾はどうかと問うた。彼女の胸に抱えられた数冊の本を見れば問うまでもなかったが。 「はい、探していたのは。それに他にも役立ちそうなものを何冊か……」 「それで時間がかかったんだ」 胸に抱えられた数冊の本。一番上に表紙が見えているのは例の爆弾の本のようだったが、その下にあるのはよく見れば医学書だ。 なんのためにか、なんて問う必要はない。彼女なりの責任感と必死さに、高垣楓はいい子だなと微笑んだ。 @ 大石泉は高垣楓が運転する車の助手席から窓の外の夜空をじっと眺めていた。その膝の上に探していた本を乗せて。 夜空はゆっくりと窓の外を流れる。帰りの道はとても静かだった。 『犯罪史の中の爆弾』――探していた本はすぐに見つかった。同時に、木村夏樹がそこにいた痕跡も。 抜き取られて空いていた本棚の隙間。テーブルの上に乱雑に置かれたままの何冊かの本。 それはまぎれもない木村夏樹のあがきで。諦めないという意思の残滓だった。 「………………」 大石泉はぎゅっと本を掴む手に力をこめる。 木村夏樹は皆が助かる道を探そうとした。志し半ばで倒れたが、それは高森藍子に引き継がれ、そして今、大石泉に届いた。しっかりと。 探していた本以外にも参考になりそうなものは持ってきた。 まだ全てを精査したわけではないが、ざっと見た限りでも首輪爆弾を外すのは不可能ではない、いや必ず外せるものだという手応えをもう得ている。 勿論、それを実行するための用意や機材の入手にはまた手間がかかるだろうが、首輪は外せるのだ。 「――首輪は大丈夫そう?」 「ええ。外すことはできそうです。ただ……」 ハンドルを握り前を向いたままの高垣楓に問われ、答えを返し、大石泉はその言葉の最後を濁してしまう。首輪は外せるはず。けれど。 「時間かしら?」 懸念をあっさりと言い当てられる。 「さっきの放送で言われてたものね」 大石泉は頷く。そう、運営側はついにプロデューサーの命をちらつかせてきた。はじめから彼らが人質だったのは変わらないが、今度はより露骨に。 それはアイドル同士の殺しあいが滞っていることを示し、同時に自分たちのような殺しあいを否定する集団ができていることに対する牽制でもあるのだろう。 「まだ、時間はありますよ」 搾り出すような大石泉の言葉に高垣楓はどうして?と問う。 「次の放送まで6時間。そして、本当に私たちのプロデューサーを殺すつもりなら次でもう一度念押ししてくるはずです」 プロデューサーの命はこの殺しあいを成立させるための根本であり、運営側にとっての切り札である。そう簡単に切れるカードではない。 そして、次の放送までの6時間と、更にそこから次の放送までの時間とを合わせればまだ半日も時間がある。そう大石泉は高垣楓に説明した。 「……そっか」 彼女の返事はそっけない。大石泉もこれが楽観論だとはわかっている。 確かに次の放送でみんなのプロデューサーが全員殺されるなんてことはないだろう。けれど新しいみせしめがひとり選ばれる可能性はある。 それは自分のプロデューサーかもしれないし、高森藍子や他のアイドルのプロデューサーだったりするかもしれない。 しかしそれでも、大石泉は道を迷わない。もう決めたのだから、たとえ不器用と言われようとも、まっすぐに敷いた道、その上をできる限り駆けることしかできない。 「――あなたのプロデューサーはどんな人?」 不意に尋ねられ、少し考えた後に大石泉は変な人ですよと答えた。 「変な人?」 「はい。私じゃちょっと理解できない変わった人です」 プロデューサーのことを思い浮かべながら、出会ってから昨日までのことを思い出しながら大石泉はその人のことを語る。 趣味は世界の秘境巡り。大学を卒業して以来、ずっと海外の僻地を巡ってはそこでしか見られないなにかを見て回っていたそうだ。 そして、日本に戻ってきたタイミングでなんの因果か事務所の社長と出会い、意気投合してアイドルのプロデューサーをすることになったのだという。 「え? それじゃあ……」 「はい。素人ですよ。私たちのプロデューサーは、ひょっとしたら私たち以上にアイドルのことを知りません」 ニューウェーブが3人揃って新しくデビューしたように、その担当のプロデューサーもこれがプロデューサーとしてのデビューだった。 わからないことばかりで他のプロデューサーにサポートしてもらったり、事務所の机にかじりついて勉強していたり、担当のアイドルを放って別のアイドルを見に行ったり。 なのでスケジュール管理は大石泉がしているし、トレーニングのメニューやライブの演出なんかも彼女が組んでいたりする。 プロデューサーを欠席させたまま番組の打ち合わせをしたことも一度や二度ではない。 「まるであなたがプロデューサーさんみたいね」 「かもしれません。でも、私たちに私たちの知らないことを教えてくれる、少なくとも私にとっては得がたい人物です」 高垣楓はくすりと笑い、大石泉もそれにつられそうになり、――しかしそこではっと気づいた。 もしかすれば自分の役割は、……この企画を現場で管理し進行させるプロデューサーなのではないだろうか? 今までこの殺しあい企画のゴールは誰かが最後のひとりになるまで殺しあうことだと思っていた。 けれど、それはあくまでゲームとしてのゴールであり、この企画を番組として見た場合だと、運営が望む結末は別のところにあるのではないだろうか? 首輪を外すためのヒントになる本が手に入ったのは偶然だろうか? 偶然にしてはできすぎてはいないか? これが運営の用意していたものなら? 『アイドル』たちが絶望に挫けず殺しあいを打破することそのものが望まれている結末だとしたら? 今までの千川ちひろの言葉も、そう考えると納得がいく……気がする。 『アイドル』たちがこの殺しあいの中で最後まで『アイドル』であり続けるのが運営の狙っているところなのだとすれば、 自分――大石泉の役割は、今こうしていること、その知識で『アイドル』たちの反抗を手助けすることなのではないだろうか? だからこそ、ニューウェーブの中からひとりだけ選ばれたのでは……? いや……と、大石泉は背を這い登る悪寒に身体を震わせながらそれを否定した。 たとえ本当に事実がそうであったとしても、それがなにを保証してくれるわけでもない。安易に信じ込み、縋り、気を緩めるようなことがあってはならない。 そんな余裕はないはずだ。実際に目の前で人は死に、今もいつ誰に殺されるかもわからない。 舞台設定があったとしても、この LIVE に台本なんかは用意されておらず、完全なアドリブ劇なのだから。 大石泉は本を胸に抱き、また窓から夜空を見上げる。仲間のふたりも、もしかしたらこの同じ夜空を見上げているかもしれないと、そう思いながら。 【 そんな大石泉は“悪役”ではない 】 @ 栗原ネネはひとり、医務室の窓際に椅子を寄せそこから夜空を見上げていた。その手にはもう永遠に繋がらないであろう携帯電話が握られている。 あの時、どうしてそこに行くと言えなかったのか。 暗い病院の中、携帯電話を耳に当て決断を迫られていたあの時のことを栗原ネネは思い返す。 殺しあいをしなければ生き残れない。けれど、そんなことをしてはこれまでの全てとプロデューサーを裏切ることになってしまう。 けれど、殺しあいに否定的なことがばれてしまえば人質となったプロデューサーを殺されてしまうかもしれない。 そこにかかってきた星輝子からの電話。それは、最後のチャンスだと思わせるもので、実際にそのとおりだったのだ。 選択を曖昧に保留し、はぐらかすばかりで時間を無駄に過ごした結果、自分を誘った星輝子は再び言葉を交わすことなく死んでしまった。 大石泉のまとめた結果によると、彼女と同行していた人は今行方が知れている人の中にはいないので、まだ行方がわからない人の中にいるのか、 あるいはこれまでに死んだ人の中か、もしくは同じタイミングで死亡が知らされた2人がそうだったのかもしれない。 運がよかったのだと考えることができるだろうか? もしあそこで合流を選んでいれば自分もそこで死んでいたかもしれないと思うことができるだろうか。 だから電話をかけなかったのは正解だった――なんて、思うことができるはずがない。 栗原ネネの頬を一滴の涙が伝う。 決意するのが遅すぎた。 高森藍子と小日向美穂。この殺しあいの中で象徴となるであろう2人のアイドル。 彼女らの顛末を見ることで、自分の心の奥底に眠っていたものと、アイドルを目指した由来を思い出し、改めてアイドルであることを決意できた。 たとえこの命が今、死の際にあるとしてもそのことそのものに後悔はない。 けれど、やはりなにも犠牲を出さないという選択肢はなかったのだ。あの時、選ばないという選択が星輝子の命を奪った。 それだけでなくこの1日で多くのアイドルの命が失われた。 自分が選ばないでいたうちに。それはつまり、「選ばない」などという選択肢は元からなかったということなのだ。 そう思っていただけのことでしかなくて、その時その時で選んでいないつもりで、誰かが犠牲になることから目を背け耳を塞いでいたにすぎなかったのだ。 だから、もう選ばないといけない。 無為な時間を過ごすことはできない。一命は取り留めたと言われたけれど、同時にこのままでは長くないとも知らされている。 じゃあなにができるだろう? 栗原ネネにはなにができるだろう? 今、アイドルとしてなにができるだろう? 亡くなった星輝子を探し出し、決意したことだけでも伝えようか。でもそんなことに意味があるだろうか? 衰弱した身体でそれができるだろうか。 皆がこの島からの脱出方法を模索しているのを手伝おうか。けれどそこに自分の出番はあるだろうか? むしろ足手まといとなっているのに。 ではアイドルらしく歌で皆を元気づけようか。自分がそうされたように。しかし歌うことができるだろうか? 喉も肺もこんなに弱りきって。 涙が後から後から止まらない。握った拳の上にいくつもいくつも落ちて、窓の外の夜空はぼやけて星も見えなくて。 『彼女が諦めないなら! 私が、諦めるわけには、行かない! 彼女が私を信じてくれてるから! 私も彼女を信じる!』 その時、はっきりと大石泉の言葉が聞こえた。 彼女はあの時はっきりとそう言った。諦めないでいる人がいるなら投げ出さないと、信じてくれる人がいるならその信頼を裏切らないと。 あの意識が混濁した中で、自分が本当に生を諦めず彼女を信じていたのか、それはもうはっきりとはわからない。 けれど、 「……諦めない。私は、私を……信じる」 その言葉を今同じように返そう。大石泉が自分のことを諦めないのなら諦めない。信じていてくれるのなら同じように信じる、と。 栗原ネネはこんなところで死にはしない。 身体もすべてよくなって、殺しあいからも脱出して、プロデューサーも救い出して、アイドルとして復帰し、妹とファンに歌を贈り、すべての希望になってみせる。 諦めない。絶対に諦めない。それが今選ぶべき選択で、自分が信じなくてはいけないこと。 そう、 「……私はアイドル」 なのだから。 栗原ネネは涙を拭い、夜空をもう一度見上げる。そこにはいくつもの星が輝いていた。 「私は生きる」 それが栗原ネネの選択で、 【 そんな希望を抱く栗原ネネは“悪役”ではない 】 @ 医務室の前の廊下は表のほうと比べると殺風景で、どこに視線を置いていいのかわからないふたりは明り取りの窓から覗く夜空を見つめながら話をしていた。 殺そうとしてしまった少女である小日向美穂と、殺そうと思ってもそれができなかった矢口美羽。 「どうして、歌鈴ちゃんの巫女服を着ていたんですか?」 互いを知り合いたいというふたり。語りだせば、それは自然とふたりの間にいた少女――道明寺歌鈴の軌跡を追うものとなった。 「――そこで、歌鈴ちゃんは言ったんです。それはずるいって」 「ずるい?」 ことのあらましは大石泉から事情聴取された際にそれとなしに聞いていたが、当事者から詳しく語られるとそれはまったく印象が変わるものだった。 生き残るためにふたり手を組んだ矢口美羽と道明寺歌鈴。 最初に出会ったのが高垣楓で、死んでもかまわないと言った彼女に対して道明寺歌鈴が言い放ったのが、ずるいという言葉だったらしい。 「私たちは、歌鈴ちゃんは本当はとても怖がってました。殺しあいをするってことに――」 けれど、道明寺歌鈴は決心しようとした。恋のためになにをしてでも生き残るのだと。恐怖をすべて胸のうちに押さえ込んで。 「だけど、楓さんは怖がってはいなかった。それが、歌鈴ちゃんからはどうしても……きっと、うらやましかった。うーん、違うかな……?」 「……………………」 矢口美羽から知らされた親友の言葉に、道明寺歌鈴は口をわななかせた。なにかを言おうと思うのに、口も、膝の上で握った拳も震えるばかりで。 「美穂ちゃん……?」 夜空を見上げていた矢口美羽が異変に気づき隣を見て、そして涙を零している小日向美穂に驚く。 「どうしたの? なにか私、見当はずれなこと言っちゃった?」 「おんなじだった……」 「え?」 「歌鈴ちゃんも……私とおんなじだった…………おんなじだったんだ」 「美穂ちゃん!?」 「歌鈴ちゃん……歌鈴ちゃん……」 顔を覆い背を丸めて泣き出した小日向美穂に矢口美羽はおろおろとするばかりで、なにか失敗をしたのかと焦るも、けれどそうではないらしいと悟り。 背に手を当てて彼女が落ち着くのを待つと、ハンカチを渡して次の言葉をゆっくりと待った。 「私もずっとずるいって思ってました」 「美穂ちゃんも?」 涙を拭ったハンカチをぎゅっと握ると小日向美穂はゆっくりと、けれどよどみなく語り始める。 ふたりの間には同じ気持ちがあったことを。 「周子さんといっしょにいた時も違和感があったんです。なんでこの人はこんな平気そうにしているんだろうって」 塩見周子。小日向美穂と最初に同行していて、彼女を庇って神谷奈緒と北条加蓮に殺されたと、矢口美羽はそう聞かされている。 ふたりがかりで襲われて、しかも目の前でいっしょだった人物が殺されたのだ。その時の小日向美穂はとても恐怖していただろう。 「それから、藍子ちゃんと会って、こんな中でもアイドルらしくあろうって言う彼女に私は黒い感情を抱いてしまったんです」 それが、道明寺歌鈴の言った「ずるい」と同じだと小日向美穂は言う。 「いっしょなんです。ただどうしてって……、どうしてあなたは平気なの?って、それだけで。 私がこんなに怖い思いをしているのに、なんであなたはおんなじように怖がっていないのか。その理由よりも、ただ怖がってないということだけが憎かった」 ずるいという気持ちだった。 「だから、困らせようと思ったんです。私と同じように怖いと思ってほしかった。だから、藍子ちゃんの大事な人を殺そうって……」 「私を……」 小日向美穂は身体の向きを変えるとじっと矢口美羽の顔を見る。泣きはらした赤い目で。 「ごめんなさい」 「……美穂ちゃん」 「藍子ちゃんも、美羽ちゃんもなにも悪くないんです。ただ私が臆病なだけだった。そして、中途半端な私だったから……」 「中途半端?」 その言葉に矢口美羽は一度瞳を瞬かせた。なぜだかわからないが、それは自分にとってもこの先のために大事な言葉だと思えたのだ。 「素直に藍子ちゃんのことをすごいと思えればよかった。できないなら本当に逃げてしまえばよかったんです。……けれど、それも怖かった」 どっちつかずの位置で、高森藍子に守ってもらっていながら、彼女に対して黒い感情を燻らせていた。それが小日向美穂の中途半端さだった。 「……そして、殺すことも間違っちゃうなんて。歌鈴ちゃんよりよっぽどドジですね。……それに歌鈴ちゃんは誰かを殺そうとはしなかった」 それが、私と歌鈴ちゃんとの違いなのかなぁと、小日向美穂は悲しく零す。だから、“彼”は“彼女”を選んだのかと。 「でも、よかった。藍子ちゃんも歌鈴ちゃんも、みんなも、私と同じだった。それがわかったのは、本当に……」 そして、矢口美羽は道明寺歌鈴の最期を小日向美穂に伝えた。彼女は最後までずっとプロデューサーの名前を呼び続けていたと。 小日向美穂はそれを聞いて笑ってみせた。名前の通りの温かい日の光のような笑顔を。 「私、決めました。歌鈴ちゃんの恋を応援します」 「それって、えっと……美穂ちゃんの恋は?」 小日向美穂は手を胸に当てて、 「この恋はその後です。まずは歌鈴ちゃんの恋を成就させてあげたい。歌鈴ちゃんの気持ちをプロデューサーさんに届けてあげたいんです」 その顔は憑き物が落ちたかのように穏やかで、そこに最後のわだかまりがあったのだとそう矢口美羽は察することができた。 「プロデューサーさんはずっと歌鈴ちゃんのことを想って生きていくのかもしれない。けれど、そうしないと私の恋はもう一度はじまらないと思うから」 だったらと、矢口美羽は両の拳を握る。 「じゃあ、私が応援しますっ! 美穂ちゃんの恋を!」 「えっ!?」 驚いた顔をする小日向美穂の前で、矢口美羽は強い決心をその顔に浮かべそして彼女へと詰め寄る。 「応援したいと思ったから。だって、美穂ちゃんはとってもいい子だし」 「でも、私は美羽ちゃんを殺そうと……」 「それって、怖かったからだけなんだよね? それだったら私だっていっしょだった。誰かを殺そうって思っちゃってた」 「……それでも私は、実際に」 「いっしょに謝るよ。ゆるしてもらえるまでネネちゃんに、みんなに謝ろう? だからね――」 矢口美羽は手をのばして小日向美穂の手を取る。ぎゅっと温かく包むように握って。 「友達になってくれるかな?」 そう言った。 小日向美穂はまた泣き出して、矢口美羽のハンカチはいっぱい濡れて、そしてふたりは立ち上がると手をつないで医務室の中へと入っていった。 彼女たちはずっとただ怖がっていただけで、 【 そんな、矢口美羽と小日向美穂は“悪役”であろうはずがない 】 @ 風に当たってくると言って医務室を出てきた川島瑞樹は、警察署の屋上で独り星空を見上げていた。 1日が過ぎて昨日と変わらない星空を見上げ、そして1日前のことを、この殺しあいが始まった時のことを思い出す。 商店のシャッターにもたれた姿勢で目が覚めた時、川島瑞樹の耳にはルルル……という電子音がまるで目覚ましのように聞こえていた。 そしていつの間にかに手には情報端末が握らされており、それをぼうっとした意識のまま耳に当てると代わりに“彼女”の声が聞こえた。 『おはようございます。川島さん』 それは千川ちひろの声だった。いつも事務所でアイドルとプロデューサーを迎えてくれる女性で、川島瑞樹にとっては酒の飲める友人のひとりだ。 普段と変わりない口調で彼女は次にこんなことを言った。 『そこから見える通りに出るとバス停で姫川友紀さんが眠っています。彼女を殺してください。姫川友紀を殺してくれさえすればかまいません』 彼女がそう言い終えると電話はぷつりと切れた。 姫川友紀は言われたとおりにバス停のベンチの上で寝ていた。 川島瑞樹は鞄に入っていた銃を片手に彼女の枕元に立って――、そして彼女が目覚めるまでただなにもせずに待った。 「うわぁ! ……えっ、川島、さん……?」 「おはよう友紀ちゃん」 そうしてわかったのは彼女の場合は情報端末は目覚ましのようには鳴らなかったことだ。 すぐ後で大石泉とも出会うことができ、そこで彼女に探りを入れてみたが彼女の場合も情報端末が音を鳴らしたということはなかったようだった。 今、警察署の屋上で再び川島瑞樹は情報端末を取り出してその白い画面を見る。 どんな操作をしてもあの時と同じ音が流れることはなかった。千川ちひろや、また別のどこかに電話をかけることもできないし、音声も再生できない。 夢だったのかもしれないとも思う。けれど、そう思い込もうとするには耳に残った彼女の声ははっきりとしすぎていた。 姫川友紀を殺しさえしてくれればいいとはどういうことだろう? 彼女の言葉の意味が、この殺しあい企画の主催者としても、自身の友人としても、川島瑞樹には理解することができない。 「友紀ちゃん……」 そして、医務室を出る際に矢口美羽から聞かされたことによると、その姫川友紀は今行方不明だという。 高森藍子と日野茜が連れ戻しに追って出たというが、不吉な予感しかしなかった。 姫川友紀という存在にどんな意味があるのか。 「……わからないわ」 ただ、弱々しく呟くことしかできない。 こんなことなら早いうちにこのことを大石泉と姫川友紀のふたりに明かせばよかったと、川島瑞樹は思う。 けれど、彼女たちが“悪役”を意識してからはそれも難しく、そして自分自身を除けば“悪役”については曖昧なことが多すぎる。 その役割を果たしていないはずだが自分には主催者の息がかかっている。 【 “悪役”は川島瑞樹だ 】 けれど、それだとあの学校の教室に残されていた席の謎はそのままだ。 そして十時愛梨は本当に“悪役”なのか。他の凶行に及んでいるアイドルたちは“悪役”なのか。それらはなにもはっきりとしない。 川島瑞樹は空を見上げる。そこにはやはり昨日とまったく変わらない満天の星があった。 【G-4・警察署付近 / 二日目 深夜】 【大石泉】 【装備:なし】 【所持品:基本支給品一式x1、音楽CD『S(mile)ING!』、爆弾や医学に関する本x数冊ずつ、RPG-7、RPG-7の予備弾頭x1】 【状態:疲労、右足の膝より下に擦過傷(応急手当済み)】 【思考・行動】 基本方針:プロデューサーを助け親友らの下へ帰る。脱出計画をなるべく前倒しにして進める。 0:さくらと亜子はどうしてるだろうか? 1:警察署に戻ったら入手した本を精読し、首輪解除の準備を始める。 2:医学書を読んでできることがあれば栗原ネネにできるだけの治療や対処を行う。 3:夜が明けたら、漁港へと川島さんを派遣して使える船があるか見てきてもらう。 4:学校を再調査する。 5:緊急病院にいる面々が合流してくるのを待つ。また、凛に話を聞いたものが来れば受け入れる。 6:“悪役”、すでに殺しあいにのっているアイドルには注意する。 7:依然として行方の知れないかな子のことが気になる。 【高垣楓】 【装備:仕込みステッキ、ワルサーP38(6/8)、ミニパト】 【所持品:基本支給品一式×2、サーモスコープ、黒煙手榴弾x2、バナナ4房】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:アイドルとして、生きる。生き抜く。 1:まゆちゃんの想いを伝えるために生き残る。 2:お酒は生きて帰ってから? 【G-5・警察署 / 二日目 深夜】 【栗原ネネ】 【装備:なし】 【所持品:基本支給品一式×1、携帯電話】 【状態:憔悴】 【思考・行動】 基本方針:輝くものはいつもここに 私のなかに見つけられたから。 1:生き抜くことを目標とし、選び続ける。 ※毒を飲みましたが、治療により当座の危機は脱しました。 ※1日~数日の間を置いて、改めて容体が悪化する可能性が十分にあります。 【矢口美羽】 【装備:鉄パイプ】 【所持品:基本支給品一式、ペットボトル入りしびれ薬、タウルス レイジングブル(1/6)、歌鈴の巫女装束】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:藍子からの信頼に応える。 0:ネネちゃんに謝ろうね。 1:藍子に任されたから……頑張る! 2:“悪役”って……。 【小日向美穂】 【装備:クリスマス用衣装】 【所持品:基本支給品一式×1、草刈鎌】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:恋する少女として、そして『アイドル』として、強く生きる。 0:ネネちゃんに謝る。 1:美羽ちゃんの友人になれるようがんばろう。 2:歌鈴ちゃんの想いをプロデューサーさんまで届ける。 ※装備していた防護メット、防刃ベストは雨に濡れた都合で脱ぎ捨てました。(警察署内にあります) 【川島瑞樹】 【装備:H K P11水中ピストル(5/5)、婦警の制服】 【所持品:基本支給品一式×1、電動車椅子】 【状態:疲労、わき腹を弾丸が貫通・大量出血(手当済み)、睡眠中】 【思考・行動】 基本方針:プロデューサーを助けて島を脱出する。 0:私は“悪役”だけど……。 1:友紀ちゃんのことが心配。 2:夜が明けたら漁港へと使える船があるか確認しに行く。 3:お酒、ダメ。ゼッタイ。 4:ちひろはなにを考えて……? 前:Black in White 投下順に読む 次:Shangri-La 前:Black in White 時系列順に読む 次:ナカマハズレ 前:11PM 高垣楓 次:永遠フレンズ 大石泉 栗原ネネ 小日向美穂 矢口美羽 川島瑞樹 ▲上へ戻る
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ひょうしょうじょう 1044 ゆきだるまのびんせん 1045 ゆきだるまのびんせん 1046 ゆきだるまのびんせん 1047 ゆきだるまのびんせん 1048 トランプのびんせん 1049 トランプのびんせん 104A トランプのびんせん 104B トランプのびんせん 104C ヒョウがらのびんせん 104D ヒョウがらのびんせん 104E ヒョウがらのびんせん 104F ヒョウがらのびんせん 1050 うしがらのびんせん 1051 うしがらのびんせん 1052 うしがらのびんせん 1053 うしがらのびんせん 1054 めいさいのびんせん 1055 めいさいのびんせん 1056 めいさいのびんせん 1057 めいさいのびんせん 1058 ハンバーガーびんせん 1059 ハンバーガーびんせん 105A ハンバーガーびんせん 105B ハンバーガーびんせん 105C ピアノのびんせん 105D ピアノのびんせん 105E ピアノのびんせん 105F ピアノのびんせん 1060 たぬきのびんせん 1061 たぬきのびんせん 1062 たぬきのびんせん 1063 たぬきのびんせん 1064 きつねのびんせん 1065 きつねのびんせん 1066 きつねのびんせん 1067 きつねのびんせん 1068 バースデーカード 1069 バースデーカード 106A バースデーカード 106B バースデーカード 106C よつばのびんせん 106D よつばのびんせん 106E よつばのびんせん 106F よつばのびんせん 1070 やくしょのびんせん 1071 やくしょのびんせん 1072 やくしょのびんせん 1073 やくしょのびんせん 1074 コトブキのびんせん 1075 コトブキのびんせん 1076 コトブキのびんせん 1077 コトブキのびんせん 1078 ほけんのびんせん 1079 ほけんのびんせん 107A ほけんのびんせん 107B ほけんのびんせん 107C アカデミーのびんせん 107D アカデミーのびんせん 107E アカデミーのびんせん 107F アカデミーのびんせん 1080 ラブリーなびんせん 1081 ラブリーなびんせん 1082 ラブリーなびんせん 1083 ラブリーなびんせん 1084 レインボーなびんせん 1085 レインボーなびんせん 1086 レインボーなびんせん 1087 レインボーなびんせん 1088 パピルスなびんせん 1089 パピルスなびんせん 108A パピルスなびんせん 108B パピルスなびんせん 108C ロータスのびんせん 108D ロータスのびんせん 108E ロータスのびんせん 108F ロータスのびんせん 1090 タイルのびんせん 1091 タイルのびんせん 1092 タイルのびんせん 1093 タイルのびんせん 1094 モザイクのびんせん 1095 モザイクのびんせん 1096 モザイクのびんせん 1097 モザイクのびんせん 1098 たかそうなびんせん 1099 たかそうなびんせん 109A たかそうなびんせん 109B たかそうなびんせん 109C まちなみのびんせん 109D まちなみのびんせん 109E まちなみのびんせん 109F まちなみのびんせん 10A0 ちゅうかなびんせん 10A1 ちゅうかなびんせん10A2 ちゅうかなびんせん 10A3 ちゅうかなびんせん 10A4 オーシャンなびんせん 10A5 オーシャンなびんせん 10A6 オーシャンなびんせん 10A7 オーシャンなびんせん 10A8 メカニカルなびんせん 10A9 メカニカルなびんせん 10AA メカニカルなびんせん 10AB メカニカルなびんせん 10AC はなびのびんせん 10AD はなびのびんせん 10AE はなびのびんせん 10AF はなびのびんせん 10B0 フローラルなびんせん 10B1 フローラルなびんせん 10B2 フローラルなびんせん 10B3 フローラルなびんせん 10B4 ひかるキノコびんせん 10B5 ひかるキノコびんせん 10B6 ひかるキノコびんせん 10B7 ひかるキノコびんせん 10B8 スターなびんせん 10B9 スターなびんせん 10BA スターなびんせん 10BB スターなびんせん 10BC ごせんふのびんせん 10BD ごせんふのびんせん 10BE ごせんふのびんせん 10BF ごせんふのびんせん 10C0 おふろタイルびんせん 10C1 おふろタイルびんせん 10C2 おふろタイルびんせん 10C3 おふろタイルびんせん 10C4 ふうけいのびんせん 10C5 ふうけいのびんせん 10C6 ふうけいのびんせん 10C7 ふうけいのびんせん 10C8 さわやかなびんせん 10C9 さわやかなびんせん 10CA さわやかなびんせん 10CB さわやかなびんせん 10CC もりのびんせん 10CD もりのびんせん 10CE もりのびんせん 10CF もりのびんせん 10D0 ぷちぷちのびんせん 10D1 ぷちぷちのびんせん 10D2 ぷちぷちのびんせん 10D3 ぷちぷちのびんせん 10D4 はなわくのびんせん 10D5 はなわくのびんせん 10D6 はなわくのびんせん 10D7 はなわくのびんせん 10D8 タータンのびんせん 10D9 タータンのびんせん 10DA タータンのびんせん 10DB タータンのびんせん 10DC チェックのびんせん 10DD チェックのびんせん 10DE チェックのびんせん 10DF チェックのびんせん 10E0 ストライプのびんせん 10E1 ストライプのびんせん 10E2 ストライプのびんせん 10E3 ストライプのびんせん 10E4 げつめんのびんせん 10E5 げつめんのびんせん 10E6 げつめんのびんせん 10E7 げつめんのびんせん 10E8 ジュエリーなびんせん 10E9 ジュエリーなびんせん 10EA ジュエリーなびんせん 10EB ジュエリーなびんせん 10EC きかがくなびんせん 10ED きかがくなびんせん 10EE きかがくなびんせん 10EF きかがくなびんせん 10F0 ネイティブなびんせん 10F1 ネイティブなびんせん 10F2 ネイティブなびんせん 10F3 ネイティブなびんせん 10F4 よぞらなびんせん 10F5 よぞらなびんせん 10F6 よぞらなびんせん 10F7 よぞらなびんせん 10F8 シックなびんせん 10F9 シックなびんせん 10FA シックなびんせん 10FB シックなびんせん 10FC きんぎょのびんせん 10FD きんぎょのびんせん 10FE きんぎょのびんせん 10FF きんぎょのびんせん 1100 アジアなすだれ 1101 ラブリーかべがみ 1102 シックなかべ 1103 カントリーなかべがみ 1104 リゾートなかべ 1105 あおいかべ 1106 モノクロなかべがみ 1107 ロイヤルなかべがみ 1108 みどりのかべがみ 1109 ログハウスのかべ 110A カラフルなかべ 110B ロボのかべがみ 110C ゆきだるまのかべがみ 110D きのこのもりのかべ110E こうやのかべ 110F ほしぞらのかべ 1110 ブルーシートかべ 1111 プロレスのかべ 1112 うらにわのかべ 1113 おもちゃなかべがみ 1114 おおうなばらのかべ 1115 じっけんしつのかべ 1116 みずたまのかべがみ 1117 はながらのかべがみ 1118 キャッチーなかべ 1119 サイケなかべがみ 111A モザイクタイルのかべ 111B あおいタイルのかべ 111C きいろのつちかべ 111D クラシックなかべがみ 111E くさばなのかべがみ 111F フルーツかべがみ 1120 バラのかべがみ 1121 ふるいレンガのかべ 1122 しょうじ 1123 いしのかべ 1124 コンクリートのかべ 1125 トタンのかべ 1126 ウッディーなかべ 1127 コロニアルなラティス 1128 おんがくしつのかべ 1129 まちやくばのかべ 112A ヨーロピアンなかべ 112B オリエンタルラティス 112C ルネッサンスなかべ 112D おうちょうのかべ 112E きれいなガラスのかべ 112F バンブーなかべ 1130 つたのかべ 1131 エジプトなかべ 1132 チャイナなかべ 1133 アラビアかべがみ 1134 ファクトリーなかべ 1135 ほんだなのかべ 1136 おかしのいえのかべ 1137 だましえのかべ 1138 こうげんなかべ 1139 みなみのうみなかべ 113A さばくなかべ 113B あきちのかべ 113C くものうえのかべ 113D やけいのかべ 113E よくあるかべがみ 113F スーパーマリオのかべ 1140 かべがみ64 1141 かべがみ65 1142 かべがみ66 1143 かべがみ67 1144 アジアなラグ 1145 ラブリーじゅうたん 1146 シックなじゅうたん 1147 カントリーなゆか 1148 リゾートなゆか 1149 あおいゆか 114A モノクロタイルのゆか 114B ロイヤルなゆか 114C みどりのじゅうたん 114D ログハウスのゆか 114E カラフルなゆか 114F ロボのゆか 1150 ゆきだるまじゅうたん 1151 きのこのもりのゆか 1152 こうやのゆか 1153 げつめんのゆか 1154 ひびわれたどうろ 1155 プロレスのゆか 1156 しばふのゆか 1157 おもちゃなゆか 1158 かんぱんのゆか 1159 じっけんしつのゆか 115A みずたまのゆか 115B あかくろタイルのゆか 115C きいろいピータイル 115D みどりのピータイル 115E ハニカムタイルのゆか 115F モザイクタイルのゆか 1160 ヨーロピアンなゆか 1161 きゅうでんのゆか 1162 おうちょうなゆか 1163 さわやかタイルのゆか 1164 だいりせきのゆか 1165 あらいタイルのゆか 1166 たたみ 1167 ランダムなしきいし 1168 コンクリートのゆか 1169 よせぎざいくのゆか 116A おんがくしつのゆか 116B すすけたじゅうたん 116C あかいじゅうたん 116D くさばなのじゅうたん 116E ごうかなじゅうたん 116F オリエンタルなラグ 1170 アラビアじゅうたん 1171 しょさいのじゅうたん 1172 まるいじゅうたん 1173 フルーツじゅうたん 1174 ぎゅうがわのしきもの 1175 しらきのフローリング 1176 ふるいフローリング 1177 バンブーなゆか 1178 てっぱんのゆか 1179 むしろ 117A エジプトなゆか 117B おかしのいえのゆか 117C だましえのゆか 117D そうげんのゆか 117E みなみのしまなゆか 117F さばくなゆか 1180 あきちのゆか 1181 くものじゅうたん 1182 よくあるゆかいた 1183 スーパーマリオのゆか 1184 じゅうたん64 1185 じゅうたん65 1186 じゅうたん66 1187 じゅうたん67 1188 オかべじゅうたん00 1189 オかべじゅうたん01 118A オかべじゅうたん02 118B オかべじゅうたん03 118C オかべじゅうたん04 118D オかべじゅうたん05 118E オかべじゅうたん06 118F オかべじゅうたん07 1190 オかべじゅうたん10 1191 オかべじゅうたん11 1192 オかべじゅうたん12 1193 オかべじゅうたん13 1194 オかべじゅうたん14 1195 オかべじゅうたん15 1196 オかべじゅうたん16 1197 オかべじゅうたん17 1198 オかべじゅうたん20 1199 オかべじゅうたん21 119A オかべじゅうたん22 119B オかべじゅうたん23 119C オかべじゅうたん24 119D オかべじゅうたん25 119E オかべじゅうたん26 119F オかべじゅうたん27 11A0 オかべじゅうたん30 11A1 オかべじゅうたん31 11A2 オかべじゅうたん32 11A3 オかべじゅうたん33 11A4 オかべじゅうたん34 11A5 オかべじゅうたん35 11A6 オかべじゅうたん36 11A7 オかべじゅうたん37 11A8 さぎょうぎ 11A9 1ばんだまのふく 11AA 2ばんだまのふく 11AB 3ばんだまのふく 11AC 4ばんだまのふく 11AD 5ばんだまのふく 11AE 6ばんだまのふく 11AF 7ばんだまのふく 11A8 さぎょうぎ 11A9 1ばんだまのふく 11AA 2ばんだまのふく 11AB 3ばんだまのふく 11AC 4ばんだまのふく 11AD 5ばんだまのふく 11AE 6ばんだまのふく 11AF 7ばんだまのふく 11B0 8ばんだまのふく 11B1 9ばんだまのふく 11B2 あしあとのふく 11B3 フラワーなふく 11B4 チューリップのふく 11B5 さくらんぼのふく 11B6 ドクロのふく 11B7 やじるしのふく 11B8 カミナリのふく 11B9 MVPTシャツ 11BA BBのふく 11BB かえるのふく 11BC クマのふく 11BD うさぎのふく 11BE ゾウのふく 11BF スペードのふく 11C0 ダイヤのふく 11C1 クラブのふく 11C2 ハートのふく 11C3 いちばんぼしのふく 11C4 なんかよくみるふく 11C5 エースのふく 11C6 No.1のふく 11C7 No.2のふく 11C8 No.3のふく 11C9 No.4のふく 11CA No.5のふく 11CB No.23のふく 11CC No.67のふく 11CD おにいさんのふく 11CE おとうとさんのふく 11CF そらのふく 11D0 さわやかなふく 11D1 しののめなふく 11D2 かすみのふく 11D3 サンセットなふく 11D4 グランブルーなふく 11D5 ピーチなふく 11D6 レインボーなふく 11D7 こおりイチゴのふく 11D8 オレンジソーダなふく 11D9 グレープソーダなふく 11DA メロンソーダなふく 11DB ブルーハワイなふく 11DC いちごソーダなふく 11DD めだつチェッカーふく 11DE あかチェッカーのふく 11DF チェッカーのふく 11E0 あおチェックのふく 11E1 あかチェックのふく 11E2 めだつボーダーのふく 11E3 みどりボーダーのふく 11E4 きいろボーダーのふく 11E5 むらさきボーダーふく 11E6 くろあかラガーシャツ 11E7 あかしろラガーシャツ 11E8 マリンボーダーのふく 11E9 いちごボーダーなふく 11EA プリズンなふく 11EB きいろタータンのふく 11EC あきのタータンのふく 11ED シアンタータンのふく 11EE きいろツイードのふく 11EF ピンクツイードのふく 11F0 みずいろこうしのふく 11F1 あきいろこうしのふく 11F2 ゆめいろこうしのふく 11F3 ギャンブラーなふく 11F4 きのこもようのふく 11F5 くろマーブルなふく 11F6 しろマーブルなふく 11F7 いちごマーブルなふく 11F8 パープルドットのふく 11F9 はるのみずたまのふく 11FA きいろみずたまのふく 11FB あおいみずたまのふく 11FC しぶいたてじまのふく 11FD じみなたてじまのふく 11FE ヒルのふく 11FF ベジタリアンなふく 1200 いかしたラインのふく 1201 やがらのふく 1202 バーバーなふく 1203 みどりチェックのふく 1204 ブルーチェックのふく 1205 ミントギンガムなふく 1206 ベリーギンガムなふく 1207 いちごギンガムのふく 1208 レモンギンガムのふく 1209 わかばギンガムのふく 120A ふかいタータンのふく 120B ピンクタータンのふく 120C しぶいタータンのふく 120D グレータータンのふく 120E みどりのニット 120F すずしげなニット 1210 レインボーなニット 1211 ゆきぐになニット 1212 ネイティブニット 1213 トラッドなニット 1214 いかめしいニット 1215 こげちゃのニット 1216 ベージュのニット 1217 つちいろのニット 1218 はながらのニット 1219 はながらのワンピース 121A きいろいワンピース 121B しろいはなのふく 121C ゆめのはながらのふく 121D はながらのアロハ 121E はながらのゆうぜん 121F ポップなはなのふく 1220 ピンクはながらのふく 1221 はでなはなのふく 1222 しろじのバラのふく 1223 あおじのバラのふく 1224 ロータスなふく 1225 チョコミントなふく 1226 はっぱがらのふく 1227 レトロボンダイなふく 1228 レトロオレンジなふく 1229 はっぱのふく 122A あきいろはっぱなふく 122B くさのふく 122C ゆきのふく 122D ラブリーなふく 122E バブルなふく 122F からくさもようのふく 1230 マーブルもようのふく 1231 サイケデリックなふく 1232 ヌーボーなふく 1233 ブラウンタイルなふく 1234 ブルータイルなふく 1235 スペクトルなふく 1236 レクタングルなふく 1237 ファイアーなふく 1238 デンジャラスなふく 1239 グレースのふく 123A フューチャーなふく 123B オプティカルなふく 123C トゥインクルなふく 123D スターなふく 123E よぞらなふく 123F アメジストなふく 1240 ネビュラなふく 1241 サイコロのふく 1242 ブロックのふく 1243 くみおびのふく 1244 メルヘンなドレス 1245 シンメトリーなふく 1246 ストレンジなふく 1247 シャギーなふく 1248 たんぼぎ 1249 いげたもようのふく 124A めいさいなふく 124B かんれいめいさいふく 124C デザートめいさいふく 124D ゼブラなふく 124E とらじまのふく 124F ホルスタインなふく 1250 ひょうがらのふく 1251 キリンのふく 1252 てんとうむしのふく 1253 あげはのふく 1254 スパイダーなふく 1255 あおむしのふく 1256 あかいネットのふく 1257 なつみかんのふく 1258 キウイのふく 1259 すいかのふく 125A いちごのふく 125B ぶどうのふく 125C メロンのふく 125D ピンクスパンコール 125E プリンなふく 125F ホットドッグなふく 1260 ミックスサンドなふく 1261 ドラゴンスーツ 1262 アジアなあおいふく 1263 ピンクチャイナなふく 1264 ブルーチャイナなふく 1265 エンボスなふく 1266 ポリネシアンなふく 1267 リボンのふく 1268 ゴシックなふく 1269 むらさきのコルセット 126A オレンジのコルセット 126B グリーンのコルセット 126C なのはなのボレロ 126D かくちょうたかいふく 126E みどりのカーディガン 126F ノルディックなドレス 1270 アジアなれいふく 1271 ウエスタンなふく 1272 あかずきんのふく 1273 おうさまのふく 1274 まじょのふく 1275 しょうぼうふく 1276 がくしのふく 1277 ホーリーなふく 1278 キャプテンのふく 1279 しのびのふく 127A どうけしのふく 127B はくい 127C ボーンなふく 127D ジッパーのふく 127E ほうたいのふく 127F へいたいのふく 1280 セーラーふく 1281 レゲエなふく 1282 らくだいろのふく 1283 チロリアンなふく 1284 ホテルマンなふく 1285 きもの 1286 タキシード 1287 たんけんふく 1288 オランダなふく 1289 ギリシャなふく 128A じゅんぱくのドレス 128B ウェイトレスなふく 128C プリンセスなふく 128D アンデルセンなふく 128E スパニッシュなふく 128F ラテンなユニフォーム 1290 あかいダウンベスト 1291 じゅうきしのふく 1292 ラメいりのふく 1293 ナイルなふく 1294 クロスたすきなふく 1295 プロレススーツ 1296 けいかんのふく 1297 ポンチョ 1298 うさぎなふく 1299 チュウカなふく 129A チアリーダーなふく 129B レーサーなふく 129C オレンジさぎょうぎ 129D ブリキのふく 129E うろこよろい 129F てつのかっちゅう 12A0 きんのかっちゅう 12A1 あかジャージ 12A2 やきゅうのふく 12A3 ボアつきのコート 12A4 きぞくのコート 12A5 うちゅうふく 12A6 げんしじんなふく 12A7 カビたふく 12A8 ふよう 12A9 ふよう 12AA ふよう 12AB ふよう 12AC ふよう 12AD ふよう 12AE ふよう 12AF ふよう 12B0 モンシロチョウ 12B1 モンキチョウ 12B2 アゲハチョウ 12B3 カラスアゲハ 12B4 オオカバマダラ 12B5 モルフォチョウ 12B6 ミイロタテハ 12B7 アレクサンドラアゲハ 12B8 ガ 12B9 ヤママユガ 12BA ミツバチ 12BB スズメバチ 12BC ショウリョウバッタ 12BD トノサマバッタ 12BE カマキリ 12BF ハナカマキリ 12C0 アブラゼミ 12C1 ミンミンゼミ 12C2 ツクツクホウシ 12C3 ヒグラシ 12C4 ビワハゴロモ 12C5 アキアカネ 12C6 ギンヤンマ 12C7 オニヤンマ 12C8 アリ 12C9 アメンボ 12CA カタツムリ 12CB コオロギ 12CC スズムシ 12CD キリギリス 12CE オケラ 12CF ナナフシ 12D0 テントウムシ 12D1 コガネムシ 12D2 プラチナコガネ 12D3 フンコロガシ 12D4 ゴライアスハナムグリ 12D5 ホタル 12D6 タマムシ 12D7 カミキリムシ 12D8 ノコギリクワガタ 12D9 ヒラタクワガタ 12DA オオクワガタ 12DB ニジイロクワガタ 12DC カブトムシ 12DD コーカサスオオカブト 12DE ゾウカブト 12DF ヘラクレスオオカブト 12E0 ノミ 12E1 ダンゴムシ 12E2 カ 12E3 ハエ 12E4 ゴキブリ 12E5 クモ 12E6 タランチュラ 12E7 サソリ 12E8 タナゴ 12E9 オイカワ 12EA フナ 12EB ウグイ 12EC ニゴイ 12ED コイ 12EE ニシキゴイ 12EF キンギョ 12F0 デメキン 12F1 メダカ 12F2 ザリガニ 12F3 カエル 12F4 ドンコ 12F5 ドジョウ 12F6 ナマズ 12F7 ウナギ 12F8 ライギョ 12F9 ブルーギル 12FA イエローパーチ 12FB ブラックバス 12FC ワカサギ 12FD アユ 12FE ヤマメ 12FF オオイワナ 1300 ニジマス 1301 イトウ 1302 サケ 1303 キングサーモン 1304 グッピー 1305 エンゼルフィッシュ 1306 ピラニア 1307 アロワナ 1308 ドラド 1309 ガー 130A ピラルク 130B クリオネ 130C クラゲ 130D タツノオトシゴ 130E クマノミ 130F ミノカサゴ 1310 ハリセンボン 1311 アジ 1312 イシダイ 1313 スズキ 1314 タイ 1315 カレイ 1316 ヒラメ 1317 イカ 1318 タコ 1319 チョウチンアンコウ 131A マグロ 131B カジキ 131C マンボウ 131D シュモクザメ 131E サメ 131F シーラカンス 1320 あきカン 1321 ながぐつ 1322 タイヤ 1323 けけさんびか 1324 けけマーチ 1325 けけワルツ 1326 けけスウィング 1327 けけジャズ 1328 けけフュージョン 1329 けけのエチュード 132A けけララバイ 132B けけマリア 132C けけサンバ 132D けけボッサ 132E けけカリプソ 132F けけサルサ 1330 けけマンボ 1331 けけレゲエ 1332 けけスカ 1333 けけタンゴ 1334 ハイサイけけ 1335 アロハけけ 1336 アイリッシュそんぐ 1337 ペルーのうた 1338 コサックそんぐ 1339 けけチャイナ 133A トルコそんぐ 133B けけアフロ 133C けけみんよう 133D けけロック 133E けけのロケンロール 133F ラグタイム 1340 ニューオリンズそんぐ 1341 けけファンク 1342 けけブルース 1343 けけゴスペル 1344 けけソウル 1345 アーバンけけ 1346 けけラヴソング 1347 ドラムンベース 1348 テクノビート 1349 ユーロビート 134A オンリーミー 134B けけカントリー 134C エレキそんぐ 134D けけバラッド 134E しょうわけけかよう 134F けけえんか 1350 ゆけ!けけライダー 1351 こわいうた 1352 けけウェスタン 1353 けけせんせい 1354 けけパリ 1355 けけパレード 1356 セニョールけけ 1357 けけソング 1358 だいすき 1359 おととい 135A ぼくのばしょ 135B もりのせいかつ 135C ナミナミ 135D かんがえちゅう 135E けけディキシー 135F けけガムラン 1360 けけだいみょう 1361 アルペンそんぐ 1362 ふなうた2001 1363 ナポリタン 1364 にだんざか 1365 けけビリー 1366 けけけいじ 1367 けけおんど 1368 けけメタル 1369 スコップ 136A きんのスコップ 136B オノ 136C オノ 136D オノ 136E オノ 136F オノ 1370 オノ 1371 オノ 1372 オノ 1373 きんのオノ 1374 つりざお 1375 きんのつりざお 1376 あみ 1377 きんのあみ 1378 ジョウロ 1379 きんのジョウロ 137A パチンコ 137B きんのパチンコ 137C タンポポのわたげ 137D クラッカー 137E せんこうはなび 137F ふきだしはなび 1380 トリコロールなかさ 1381 こうもりがさ 1382 レースのかさ 1383 はっぱのかさ 1384 ばんがさ 1385 リボンのかさ 1386 あかいむじのかさ 1387 あおいむじのかさ 1388 きいろいむじのかさ 1389 みどりのむじのかさ 138A いちごギンガムのかさ 138B わかばギンガムのかさ 138C ミントギンガムのかさ 138D ベリーギンガムのかさ 138E レモンギンガムのかさ 138F あかいみずたまのかさ 1390 きいろみずたまのかさ 1391 あおいみずたまのかさ 1392 フラワーなかさ 1393 あしあとのかさ 1394 マーガレットのかさ 1395 こわれたかさ 1396 ひまわりのかさ 1397 ビーチなかさ 1398 ゴージャスなかさ 1399 アバンギャルドなかさ 139A ひょうがらのかさ 139B ゼブラのかさ 139C くさのかさ 139D ファイアーなかさ 139E めいさいなかさ 139F スパイダーなかさ 13A0 オリジナルかさ0 13A1 オリジナルかさ1 13A2 オリジナルかさ2 13A3 オリジナルかさ3 13A4 オリジナルかさ4 13A5 オリジナルかさ5 13A6 オリジナルかさ6 13A7 オリジナルかさ7 13A8 ひこうぼう 13A9 しょうぼうしのぼうし 13AA あかちゃんのぼうし 13AB じゅんぱくのヴェール 13AC ターバン 13AD ウォーボネット 13AE アラビアのぼうし 13AF うしのほね 13B0 ちょんまげ 13B1 ゲイシャさん 13B2 にんじゃずきん 13B3 おんがくかのかつら 13B4 アフロ 13B5 リーゼント 13B6 モヒカン 13B7 べんぱつ 13B8 うさぎのかぶりもの 13B9 フルフェイスメット 13BA モトクロスメット 13BB アメフトヘルメット 13BC てっかめん 13BD ローマへいのかぶと 13BE せんすいヘルメット 13BF アストロヘルメット 13C0 めだしぼう 13C1 プロレスのマスク 13C2 ほうたい 13C3 ツタンカーメン 13C4 じゅんぱくのヴェール 13C5 じゅんぱくのヴェール 13C6 じゅんぱくのヴェール 13C7 じゅんぱくのヴェール 13C8 しろいキャップ 13C9 あかいキャップ 13CA きいろいキャップ 13CB みずいろのキャップ 13CC みどりのキャップ 13CD ピンクのキャップ 13CE くろいキャップ 13CF むらさきのキャップ 13D0 あおいニットぼう 13D1 みどりのニットぼう 13D2 オレンジニットぼう 13D3 ピンクのニットぼう 13D4 むらさきのニットぼう 13D5 あかボンボンニット 13D6 カンバッヂのニット 13D7 むぎわらぼうし 13D8 ダンディなぼうし 13D9 ハンチング 13DA ベレーぼう 13DB キャスケット 13DC ハンターのぼうし 13DD めいたんていのぼうし 13DE シルクハット 13DF もこもこなぼうし 13E0 バンダナ 13E1 すいえいキャップ 13E2 とんがりぼうし 13E3 おにいさんのぼうし 13E4 おとうとさんのぼうし 13E5 サイクルヘルメット 13E6 コックさんのぼうし 13E7 コンバットヘルメット 13E8 がくしのぼうし 13E9 あんぜんヘルメット 13EA けいかんのぼうし 13EB たんけんぼう 13EC キャプテンのぼうし 13ED ふなのりのぼうし 13EE チャイナハット 13EF テンガロンハット 13F0 オランダのぼうし 13F1 ソンブレロ 13F2 チロリアンハット 13F3 バイキングのかぶと 13F4 じゅうきしのぼうし 13F5 かいぞくのぼうし 13F6 どうけしのぼうし 13F7 まじょのぼうし 13F8 あかいリボン 13F9 あおいリボン 13FA きいろいリボン 13FB ハートのかみかざり 13FC ほしのかみかざり 13FD つきのかみかざり 13FE みどりのはね 13FF あおいはね 1400 きいろいはね 1401 あかいはね 1402 むらさきのはね 1403 しろいはね 1404 にじいろのはね 1405 てんしのわ 1406 おうかん 1407 クイーンのかんむり 1408 あかいチューリップ 1409 しろいチューリップ 140A きいろいチューリップ 140B ピンクのチューリップ 140C むらさきチューリップ 140D くろいチューリップ 140E しろいパンジー 140F きいろいパンジー 1410 あかいパンジー 1411 むらさきのパンジー 1412 あかきいろパンジー 1413 あおいパンジー 1414 しろいコスモス 1415 あかいコスモス 1416 きいろいコスモス 1417 ピンクのコスモス 1418 オレンジのコスモス 1419 くろいコスモス 141A はなダミー 141B はなダミー 141C はなダミー 141D はなダミー 141E はなダミー 141F はなダミー 1420 はなダミー 1421 はなダミー 1422 スズラン 1423 はなダミー 1424 はなダミー 1425 タンポポ 1426 はなダミー 1427 はなダミー 1428 よつばのクローバー 1429 オリジナルぼうし0 142A オリジナルぼうし1 142B オリジナルぼうし2 142C オリジナルぼうし3 142D オリジナルぼうし4 142E オリジナルぼうし5 142F オリジナルぼうし6 1430 オリジナルぼうし7 1431 あおめがね 1432 あかめがね 1433 きいろめがね 1434 みずいろめがね 1435 むらさきめがね 1436 みどりめがね 1437 ちゃいろめがね 1438 ピンクめがね 1439 くろぶちめがね 143A ぎんぶちめがね 143B まるめがね 143C さんかくめがね 143D パイロットサングラス 143E スポーツサングラス 143F きょだいなサングラス 1440 さんかくサングラス 1441 ちいさいサングラス 1442 3Dめがね 1443 ぶとうかいのかめん 1444 ヒーローマスク 1445 すいえいゴーグル 1446 シュノーケル 1447 アイマスク 1448 HMD 1449 モノクル 144A はいしゃさん 144B アイパッチ 144C がんたい 144D ガスマスク 144E ホッケーのマスク 144F あかはな 1450 ヒゲメガネ 1451 ゆうめいなヒゲ 1452 まきヒゲ 1453 ちょびヒゲ 1454 おうさまのヒゲ 1455 マスク 1456 おしゃぶり 1457 ちょびヒゲ 1458 ちょびヒゲ 1459 ちょびヒゲ 145A ちょびヒゲ 145B ちょびヒゲ 145C ちょびヒゲ 145D ちょびヒゲ 145E ちょびヒゲ 145F ちょびヒゲ 1460 ちょびヒゲ 1461 ちょびヒゲ 1462 ちょびヒゲ 1463 ちょびヒゲ 1464 ちょびヒゲ 1465 ちょびヒゲ 1466 ちょびヒゲ 1467 ちょびヒゲ 1468 ちょびヒゲ 1469 ちょびヒゲ 146A ちょびヒゲ 146B ちょびヒゲ 146C ちょびヒゲ 146D ちょびヒゲ 146E ちょびヒゲ 146F ちょびヒゲ 1470 ちょびヒゲ 1471 はなダミー 1472 はなダミー 1473 はなダミー 1474 はなダミー 1475 はなダミー 1476 はなダミー 1477 はなダミー 1478 はなダミー 1479 はなダミー 147A はなダミー 147B はなダミー 147C はなダミー 147D はなダミー 147E はなダミー 147F はなダミー 1480 はなダミー 1481 はなダミー 1482 はなダミー 1483 あかいバラ 1484 しろいバラ 1485 きいろいバラ 1486 ピンクのバラ 1487 オレンジのバラ 1488 むらさきのバラ 1489 くろいバラ 148A あおいバラ 148B はなダミー 148C はなダミー 148D きんのバラ 148E はなダミー 148F はなダミー 1490 はなダミー 1491 はなダミー
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ひとりでできるもの。 ◆RVPB6Jwg7w * * * ――選び出した衣装は、ちょうどサイズがピッタリ合った。 背中に手を回して、ファスナーを上げる。胸元のボタンは飾りの役目しか果たさぬフェイク。 続けて、黒の長手袋を両腕に。 左手にきつく巻かれた包帯が隠れ、一見しただけでは分からなくなる。 最後に鏡の前で、くるりと一回り。 うん、完璧。 スリットから大胆に覗く、黒のガーターベルトとストッキング。 肘上までを覆う、これも黒一色の長手袋。 そして、身体にぴっちりフィットした、袖なしの薄ピンク色のチャイナドレス。 自分で言うのも何だけども、この私、相川千夏に似合ったコーディネートと言えるでしょうね。 まぁ…… 洋風・中華風の違いはあれど、いつかの桜祭りの時の衣装の再現な訳で、似合わない訳がない。 ほんと、こんな業界に首を突っ込んでいなければ、こんな服とは一生縁が無かったことでしょう。 そういえば、チャイナドレスって和製英語よね。 確か、英語ではマンダリン・ガウン。直訳するなら「高級官僚のガウン」。 もしくは……う~ん、ちょっと思い出せない。 もう1つ、中国語の響きをそのままアルファベットに置き換えた呼び方があったはずだけど。 中国関係は、ちょっと専門外。咄嗟に出てこない。 まあただ、ここまでスリットが深いのは日本独自のアレンジだとも聞くし、やはりチャイナドレスで正しいのかしら。 「初めて着たけど、意外と動きやすいわね……。 騎馬民族の乗馬服由来の服。流石といったところね」 靴も地味に、ヒールが低めのものを選択。動きやすいってのは大事なこと。 特に、こんな状況においては。 それにしても――この島の観光協会。 こんなステキな服を着たコンパニオンに、こんなセンスの悪いビラを配らせるつもりだったのかしら。 私は着替えに使ったロッカーを閉めながら、視線を近くのテーブルに向ける。 そこに積まれていたのは、ちょっとした紙の山。 『 屋台通り名物! 海鮮・島ラーメン! 』 売りたい商品は分かるわ。 小エビに海藻にイカの切り身に、これは貝とかも入ってるのかしらね。 ともかく具だくさんで野菜もたっぷりの、あんかけ風のラーメン。 味の方向性としては、長崎チャンポンに近い感じなのかしら。 この島で取れた新鮮な魚介類がいっぱい! という売り文句だけど…… 写真が悪い。 構図が素人くさい。 キャッチコピーが凡庸。 どんな具材が入っているのか分かりにくい。 正直、呑気な観光客としてこの島に来ていたとしても、私はコレは選ばないわ。 大量に印刷してチャイナドレスのお姉さんに配らせたところで、このビラじゃあ効果は薄かったでしょうね。 「放送まで、あとわずか、か……。 当面の用事は済んだけど、このまま軽く腹ごしらえをしておくべきかしらね」 海鮮島ラーメンは御免だけども。 屋台通りというだけあって、探せばきっと食べられるものが見つかることでしょう。 * * * スーパーマーケットを素早く離れた後。 私、相川千夏は、地図の上で『屋台通り』と記されているあたりに足を向けることにした。 本当はもっと物理的な距離を稼ぎたかった。 もっと遠くに離れたかった。 例えば一足跳びに北東の灯台あたりに至れる手段があったのなら、喜んでそうしていただろう。 しかし。 いくつかの要因が、私にこの妥協を選ばせた。 1つ目。 左手に負った傷のこと。 血による偽装のために自分でつけた傷だったけれど、少し深すぎたらしい。 痛みはさほどでもなかったが、じわじわと血がしみ続けてなかなか止まらない。 家庭用の救急箱程度でも構わないので、とにかく早急に、きっちり手を打っておく必要があった。 2つ目。 これは1つ目に含めてしまっても良いのかもしれないが。 その左手からの血が、慌てる中で自分の服にもついてしまっていた。 血痕というのは遠目にも目立つもの。 不意打ちなどの余地を残すためにも、綺麗な服に早めに着替えなければならない。 3つ目。 血痕の問題を抜きにしても、あのスーパーマーケットで、私は一瞬ではあるが姿を見られている。 個人識別ができるほどの情報を与えたつもりはないけれども、それでも、パッと見の印象というのは残るもの。 こちらだって、3名中2名がジャージ姿であったことくらいは分かっているのだ。 あの3人が生き残るとも、生き残った上で再会するとも思わなかったけれど…… それでも、一見したときの印象は変えておいた方が無難だろう。 4つ目。 時間の問題。 放送までに残されていた時間が、ちょっと微妙だった。 できれば放送までには、傷と服の問題をなんとかしておきたい。 そう考えると、遠方まで足を延ばす余裕は、ほとんどなかった。 加えて、この屋台通り。1つの利点がある。 それは、なかば禁止エリアに飲み込まれた場所だということ。 地図の上でもほぼ境界線上。 より厳密に言えば、東西に走る通りの東半分ほどは立ち入り不可能な領域となっている。 おそらく、好き好んで人が集まる場所ではない。 おそらく、あえて近づこうとする場所ではない。 待ち合わせ場所としても、拠点としても、もう少し安心感のある場所を選びたくなるのが人情というもの。 スーパーマーケットから見て、物理的な距離は近くとも、心理的な距離としては「遠い」場所。 これが、あの戦場を脱出した時点での、私の見立てだった。 そして……現地に到着した私が見た街並みは。 第一印象を率直に言うなら、「中途半端な町おこしを試みて失敗した田舎町」、だった。 屋台通り、という名前を見た時点で、何パターンかあり方を想像していたけれど…… 予測した中でも、ちょっと正直、がっかりする光景ではあった。 大雑把に言えば―― 飲食店を中心に構成された商店街を、恒久的な歩行者天国にして。 丸テーブルと椅子、パラソルをいくつも並べて、食事のできるスペースを路上にしつらえ。 そこに面したいくつもの店舗が、通りに向けて間口を広げて、テイクアウトメニューなどを提供している。 あとは、申し訳程度に、ちらほらと屋台の姿も。 中華料理に定食屋に、海鮮丼にハンバーガー。 屋台の方では、ホットドッグに焼きそば、たこ焼き、アイスクリームなど。 食べ物以外では、貝殻のネックレスを売る屋台あり、安っぽいゲームコーナーあり。ガチャガチャが並ぶ一角もある。 たぶん、好きな店で好きなメニューを頼み、みんなで路上のテーブルを囲むのが想定された使い方なのでしょうね。 フードコートと似た形態。 通りに向けてお盆の返却口が設置されている店もあるので、出来立てアツアツの丼や皿なども持ち出せるんでしょう。 天気にさえ恵まれていれば、悪くない発想だと言える。 ただ、それにしても。 「それにしたって……全般的にセンスなさすぎでしょう……」 思わずため息が漏れる。 そう。 あちこちに立っているのぼりといい、張られているポスターといい、並んでる店といい…… 見るからに、イマイチ。 どこか、活気に欠けた印象を受ける。 日に焼けて黄ばみかけた、白いテーブルと椅子。古びたパラソル。 やる気のなさそうな店舗。 色あせたのぼり。 無駄に溢れる手作り感。 都会のオープンカフェのセンスを求めるのは酷にしたって……あまりにも、酷いと思ってしまう。 「どうも、古い商店街を無理やり転用したみたいな雰囲気ね……。 島の観光地化に合わせて一念発起してみたけれど、予算も能力も足りなかった、ってとこかしら」 とはいえ、幸運もあった。 屋台通りの片隅にあった、観光案内所。 それは禁止エリアには含まれておらず、そして、中に踏み込めば救急箱も服も見つかって。 とりあえずの目的は、首尾よく済ませることができた。 そして、今。 * * * 『――それでは、六時間後、また生きていたら、あいましょう』 「ふぅ……」 放送が終わる。 マスタードたっぷりのホットドッグを片手に、私は溜息をつく。 「流石に、これはショックよ……。 あれだけ手を尽くして、まさか『殺しそびれていた』なんて」 情報端末で再確認してみても、間違いない。 そこに、期待した名前は――ない。 向井拓海。 小早川紗枝。 この2人の名前が、死亡者リストに、ない。 けっきょくのところ、あの3人の正体の手がかりをほとんど掴むことなくあの場を離れた私だったけれど―― 解像度の悪い監視モニタのせいで、誰が相手なのか分からないままに戦っていたけれど。 たった一言、彼女たちの声が私の耳にも届いていた。 標的たちがマネキンのトラップに引っかかる直前、切羽詰まったような叫び。 『えっ…ちょっと、向井はん!?』 これだけで、3人のうち2人分の正体は知れていた。 おそらく叫んだのは、京都弁の和装少女、小早川紗枝。 呼ばれたのは、いまどき絶滅危惧種にも近い不良娘、向井拓海。 どちらも個人的な親交の無い相手だったけど……それぞれ、違う意味で存在感のある子たちよね。 「最後の1名はとうとう分からずじまいだったから、1人は殺れている可能性はあるけど……。 それにしても信じられないわね。あの状況から、どんな魔法を使ったら逃れられるというのかしら?」 想像を逞しくするなら―― 死亡者8人の中に「3人組の最後の1人」が含まれていて。 あの2人を守るため、咄嗟にストロベリーボムの上に身を投げた。 仲間の犠牲に涙しながらも、泣く泣くその場を離れる2人……といったところだろうか? 何にしたって無傷で3人、あの場を脱することはできなかったと思うのだけど。 下手したら、大きな怪我を負いつつも、3人とも生き延びている可能性だってある。 ここは安易な楽観に走らない方が良さそうだ。 「やはり、数というのはそれだけで脅威ね……。 相手だって、立派にアイドル。 それぞれ強運や決断力に長けていても当然だものね」 私だって1対1ならそうそう遅れを取る気はないけれど。 数人がかりでは、どうしても厳しい。 何人もいれば、1人くらいはこちらの予想を上回ってくる可能性がある。 「そうなると――取れる手としては。 真っ先に思いつくのは、こちらも『数で対抗する』、という策なんだけども」 ぱくり、とホットドッグを一口噛み切って、咀嚼しながら考える。 本当はもう少しマシなものを選びたかったのだけど、そうそう手間もかけていられない。 頼めばすぐに美味しいクラブハウスサンドが出て来る、行きつけのカフェじゃあないのだし。 屋台の小さな冷蔵庫にあったものを、これまた屋台の中のトースターで焼き上げた、お手軽な昼食。 これも商品として用意してあったペットボトルの紅茶で唇を湿らせ、考えを詰めていく。 「殺し合いに乗った者同士、信頼なんてできっこない。 仮に同盟がありえるとしたら、一緒に『シンデレラ・ロワイヤル』の話を聞いた他の4人だけど……」 彼女たちなら、同じ境遇の仲間同士。一時的に手を組む余地がある。 いつどこで寝首を掻かれるか分かったものではないけれど、たぶんかなりの間、肩を並べて戦える。 共通の障害を前に、きっと共闘することができる。 でも、唯ちゃんと智香ちゃんは早々に脱落してしまった。 響子ちゃんは狂ってしまって、ナターリアのこと以外は見えていない。 残る選択肢は智絵里ちゃんだけど……ダメね、悪いけど、とても戦力になる気がしないわ。 というか、まだ生きてるのよね、彼女。 正直、真っ先に返り討ちにあってしまうと思っていたのだけど。やはり怯えてどこかに引き籠っているのかしら。 ナターリアよりもこっちが優先じゃない、響子ちゃん? ――唯ちゃんを早々に失った影響は、大きい。改めて自覚する。 響子ちゃんは私が見せた弱気をあっさりとなじってくれたけれど。 私自身、彼女を殺してでも想いを遂げるのだと、つぶやいてはみたけれど。 殺し合いという状況に抵抗したのではないか、とも推測してみたけれど。 いつか、どこかの時点で、唯ちゃんと巡り合い。 どっちが生き残っても恨みっこなしとか、そんな軽い口約束で共同戦線を張る。 そういった展開を、きっと私は無意識のうちに、夢見ていたのだろう。 積極的な彼女と、慎重な私。 ひらめきと行動力に長けた彼女と、知識や冷静さを強みとする私。 きっと、最高のコンビとなったはずだ。 きっと、主役に相応しい働きができたはずだ。 おそらく、あの仕留め損ねた3人くらいなら、余裕で圧倒できるくらいに。 無意識のうちに手の内のホットドッグを齧ろうとして、既になくなっていることに気づく。 ああ、やっぱりダメね。これは考えるべき話ではなかった。 頭を振って、弱い考えを振り払う。 「失われた可能性を妄想してみても、仕方ないわ。 それこそあの子に笑われちゃう。 『ヒロイン同盟』の結成が難しいことを前提として、その上でどんな手が取れるか、でしょう?」 そう。今考えるべきはそれだ。 数の力は侮りがたい。 しかし、数の力で対抗することもできない。 ならばどうするか。 甘ったるい紅茶を一口飲んで、あえて声に出す。 「やはりここは――危険を承知で、羊の群れに紛れ込む。 その上で、最高のタイミングで華麗に裏切ってみせる。 これしかないでしょうね」 上手くいけば、一挙に大量の戦果が見込める大作戦。 油断させておいて罠を張り、ストロベリー・ボムを適切に使用すれば、一つのグループ丸ごと一網打尽も夢ではない。 ストロベリー・ボムもかなり浪費してしまった以上、これまでよりも効率を求めるのは当然の帰結。 安全性を考え、各個撃破に徹してもいいかもしれない。この辺は実際に遭遇してから考えるところだろう。 同時にこれは、情報という面でも優位を得られる可能性がある。 人が多ければそれだけ見聞きした物事も増える訳で、ライバルたちの動向の一端でも掴めるかもしれない。 次なる標的の目星も立てられるかもしれない。 一匹狼を気取って放浪を続ける場合と比べれば、得られる判断材料はケタ違いなはず。 それに先に定めた自分の方針からすれば、次の6時間は「休息の予定」。 とはいえダイナーできっちり仮眠を取った関係上、眠気の面では差し迫ったものはない。 休息と一言で言っても、その休み方も様々。 集団の中に紛れ込み、情報を引き出し、保護を受けつつ一休み。 次の放送あたりまでを「様子見の時間」と定め、「その次の6時間」でしっかりと「収穫」する。 そんな腹積もりで動くのも、悪くはないんじゃないかしら。 もちろん、危険はある。 例えば、集団が外部から襲撃される可能性。 続々と増え続ける死者の数は、やる気になっている子たちが一定数いることを示している。 上手いこと集団を盾にできればいいけれど、もろともになぎ倒される危険もない訳ではない。 例えば、スーパーマーケットで遭遇した、向井拓海と小早川紗枝(+、ひょっとしたら生き残った謎の人物X)。 このあたりとも、再度接触してしまうかもしれない。 服を替え、印象を替えたつもりでも、こちらの正体を看破されてしまうかもしれない。 少なくとも、いきなりあの2人(+α?)と「こんにちわ」、というのは避けたいところよね。 「スーパーマーケットから、さらに遠ざかる方向で……人が集まりそうな所。 すぐそこの禁止エリアから追い出された人たちが、とりあえず腰を落ち着けようと思える場所。 何らかの事情で別行動をして、待ち合わせようと思った時に間違いのなさそうなランドマーク。 そう考えると、最有力の候補は――」 丸テーブルの上に広げた地図の上を、私の指が滑る。 屋台通りからつうっ、と指を動かして、ぴたり、と止まったのは。 「――水族館。 仮に誰もいなかったとしても、しばらく待つ価値くらいはありそうな場所よね」 私は立ち上がり、ホットドッグの包み紙を手近なゴミ箱に放り込む。 元々、この屋台通りで長い休憩を取るつもりはなかった。 当座の方針が決まれば、あとはすぐ動くに限る。 水族館を目指し。 そこに『アイドル』の集団があれば、人畜無害な存在を装って仲間入りして。 次の放送まで、うまいこと庇護を受けながら休憩。 日が暮れる頃を目安に、裏切りの算段を立てておく。 もしもアテが外れたら……ま、その時はその時ということで。 「カバーストーリーとしては――偽りの自己申告としては。 慎重さと臆病さを取り違えて、ひとり誰とも接触せずに潜んでいた愚か者、でも騙ってみせようかしらね。 市街地であれば、その気になれば不可能な話でもないでしょうし」 増え続ける死者の数に、今頃になって不安に駆られた臆病者。 考えすぎて身動きが取れず、完全に出遅れてしまった頭でっかちな大人。 このあたりを演じてみせれば、お人よしな子供たちを納得させるのは難しくないはずよね。 おそらく、侮られるくらいが丁度いい。 集団に入り込むにも、後から集団を葬る上でも。 「私はひとりでも大丈夫だけど――でも、そういう子ばかりでもないはずだものね」 * * * 「――いやよ。私はひとりでも大丈夫だし」 「そんな~。 冷たいこと言わないでよ~、ちなった~ん。 ゆいとちなったんが組んだら、きっとぜったい、誰にも負けないんだからさっ♪」 ……あれは、いつのことだったろう。 あまりにいつも通りの日常すぎて、明確な日付が思い出せない。 よくある事務所での、仕事に出かける前の時間調整の、ちょっとした待ち時間だったはず。 その日、分厚い洋書に没頭していた私にまとわりついてきたのは、大槻唯ちゃん。 太陽のような笑顔の、女の子。 私自身、そう愛想の良い方ではないという自覚はあったけれど…… そんな私に物怖じせずに語りかけてくれる彼女は、年こそ離れていたけれど、親友と呼んでもいい相手だった。 もちろんこんなこと、面と向かって口にしたことはなかったけれどね。 「確かに、桜祭りの時は楽しかったわ。それは認める」 「それじゃぁっ!」 「でも、ああいうのは『たまに』だから良いんでしょう? ユニットとして恒常的に活動するというのは、また違うと思うのだけど」 「ぬぇ~。 ちなったんったら、いけずだにぃ~!」 そっけなく言い捨てる私に、唯ちゃんはソファに寝転んでジタバタと不満を露わにする。 その口真似は、諸星きらりさん、だったかしら。 ほんと、交友関係の広い子よね。 だからこそ、なんで私なんかを相手にしてくれていたのか、いまでもよく分からないままなのだけど。 そんな唯ちゃんが私に持ちかけていたのは、ユニット結成のお誘い。 互いに異なる個性を持つ2人、グループを組んで売り出すというのは1つの方法ではあるだろう。 上手くいけば、それぞれの個性を際立たせ、新たな境地に突破することもできるはず。 ただそれは、諸刃の剣でもあるわけで。 互いに個性を潰し合ってどの方向にアピールするのか分からなくなってしまったり。 互いに互いを縛りあって、活動の自由度が無くなってしまったり。 臆病な私は、言い訳を重ねつつ、まずデメリットに目が行ってしまう。 慎重を期すつもりで、なかなか最初の一歩が踏み出せない。 だからこそ私には、プロデューサーさんのさりげない一押しが必要なのだ。 この話だって、プロデューサーさんから持ち掛けられていたなら、きっと……! 「よーし、じゃあ、まずはユニット名を考えようかっ! カッコいい名前があったら、ちなったんもその気になるっしょ!」 「ならないってば。 あと、テーブルの上に足を載せない。お行儀悪いわよ」 「やっぱ、ゆいとちなったんのイメージって言ったら、桜だよね! 一年中桜祭りって感じでっ! 女の子2人で、花盛りなワケ!」 「季節感ないわねぇ」 唯ちゃんがこういう風に暴走している時は、止めても無駄だってことくらいとっくに学んでいる。軽く流すに限る。 それに、不思議と不快ではない。 こういう業界に入らなければ接点も無かったであろうタイプ。知りあうこともなかっただろう相手。 私みたいな女と一緒にいて、何が楽しいのか。 仏蘭西の恋愛小説から抜け出してきたような金髪碧眼の少女は、天真爛漫にニコニコと笑っている。 「だから、うーんっと、『サクラフラワー』! ねえ、なかなか可愛くない? 我ながらナイスアイデアだよねっ☆」 「……恰好いい名前を探すんじゃなかったの?」 「あー、でも、これだと『 FLOWERS 』と被っちゃうかー。 まあ、ゆいたちならすぐに追い抜いちゃうけどねっ♪」 「被るとかいう以前に、『 flower 』ってのは草のように咲く花のことよ。樹に咲く花はまた別。 広義の意味でなら、花全般を指すけれど。 それでもちょっと違和感のあるネーミングじゃないかしら」 「あー、そうだっけ。ゆい、ちょーっと英語ってニガテなんだよねー☆」 悪びれもせずに、舌を出してみせる彼女。 そういえば……くだらない話なら沢山したけれど、彼女の家庭の話を聞いた覚えはない。 欧米人の血が混じっていても不思議ではない、その容姿。 ご家族からそっちの言葉を習っていたりはしないんだろうか。 とうとう、尋ねそびれたままになってしまった。 「で、何て言ったっけ、樹に咲くお花って?」 「それはね――」 あの時、私は彼女にちゃんと答えられたのだろうか。 どうにも肝心のところの記憶が曖昧だ。 ちょうどそのタイミングでプロデューサーさんがやって来て、いつの間にか次の仕事の予定も迫っていて。 ユニット結成の話も、英単語の話も、すべてひとときの馬鹿話として、うやむやになってしまったから―― * * * 「もしも、生きて帰ることができたなら――そして、その上で可能なら」 あの子との思い出を、まぶたの裏側に映しながら。 私は、独りつぶやく。 まずその前提からして容易でないことは、嫌というほど分かっている。 あの子も早々に脱落した、この殺伐とした高難易度イベント。 策を弄し自らを傷つけても、3人も殺せない厳しいイベント。 けれどもし、この島から生きて戻れたとしたならば。 「再び、ステージに立ちましょう」 私は、誓いの言葉を口にする。 現実的には厳しいことは分かっている。 ただ生き残るだけでも難しいのに、さらに加えて。 人を傷つけ、殺し、数多のアイドルを踏み台にした者が、再び光り輝くステージに? どう考えても簡単なことではない。どう考えても許されることではない。 けれど。 それでもなお、あのスポットライトの下に戻れる日が来るとしたら。 あの子が信じてくれた、私の才能。私の魅力。 私の一存だけで、埋もれさせるわけにはいかない。 「その時には……ソロユニット。 そう、相川千夏、ただ1人きりのグループとして名乗りを挙げてみせるわ」 珍しい話ではあるけれど、音楽界の先例ならある。 たった1人のユニット。たった1人で構成される、音楽プロジェクト。 芸名とはまた意味の違う、もう一つの名乗り。 おそらく私には「この名前」が必要だ。 この厳しい戦いを勝ち残るために。 弱く安易な考えに流されないために。 何より、あの子のことを忘れないために。 「名付けて――『サクラブロッサム』。 私はこの名を掲げて、再び、あの舞台に立ってみせる。 夢も、恋も、愛する人も、全てこの手に掴んで見せる。 大人の女は、貪欲なのよ」 あの子の分まで、生きると決めた。 あの子の分まで、幸せになると決めた。 あの子の墓前に捧げるに相応しい花は、きっと、天国にも届くほどの歓声くらいしかない。 あの子の死を告げられて、こんなにも経ってからその大切さに気づくなんて。 まったく私は、火の付きが悪いにも程がある。 こんなことだから、あの3人を仕留め損なったりもするのだろう。 さあ、出陣だ。 次こそもっと、上手くやってみせる。 寂れた屋台通りから、ゆっくりと歩き出す。 桜色のチャイナドレスの裾が、静かに揺れる。 次の6時間、隠れ潜んで欺いて、侮られた上で偽りの絆を結ぶ、地味な戦いを挑む計画だけど…… けっして、流されたりはしない。 けっして、ミイラ取りがミイラになったりはしない。 情を移すことなく、振り回されることもなく、時と機会が巡り来たら、鋭くすっぱりと切り捨ててみせる。 だって私は。 あの子に先立たれてしまった私は。 もう、ひとりでやるしかない――いや、きっと、やれるはずなのだから。 【C-6 屋台通り/一日目 日中】 【相川千夏】 【装備:チャイナドレス(桜色)、ステアーGB(18/19)】 【所持品:基本支給品一式×1、ストロベリー・ボム×8】 【状態:左手に負傷(手当ての上、長手袋で擬装)】 【思考・行動】 基本方針:生き残り、プロデューサーに想いを伝える。生還後、再びステージに立つ。 1:水族館を目指し、そこに集団がいれば紛れ込み、情報と安全を確保。次の放送までは様子を見つつ休息。 2:1が上手くいったら、さらに次の放送後、裏切って効率よくグループを全滅させる策を考える。 3:以後、6時間おきに行動(対象の捜索と殺害)と休憩とを繰り返す。 前:彼女たちが引き当てたBLACKJACK(トウェンティーワン) 投下順に読む 次:under the innocent sky 前:彼女たちが引き当てたBLACKJACK(トウェンティーワン) 時系列順に読む 次:under the innocent sky 前:ああ、よかった 相川千夏 次:i/doll ▲上へ戻る